Report – TM NETWORK 40th FANKS intelligence Days 〜DEVOTION〜 [Day 14-15] @ オリックス劇場 / 2023.10.10-11
12 Oct 2023
秋ツアー、自分史上大変珍しい(TM では初)参戦態勢となりまして。同一会場 2days 公演連続出席。もともと買ってたアルバムに加えて6月東京イベの勢いでもう1枚買って、最低1日は確保しようと2枚分のシリアルで各1公演エントリーしたら両方取れた。取れるんかーい! ぶっちゃけ首都圏より楽な気がするぞ。
座席が両日とも極端に上手側という偏りこそあれど、だいぶ違う目線から観てきたので自分用めも。遠慮なくネタバレにつき、初日がまだの方はご留意のほど。
開演前
今回とにかく助かったのは、基本のツアーグッズをこぞって事前通販としてくれたこと。パンフは会場で買うよりかさばらないし(どちらにしろ読むのは家でゆっくりがいい)、マグネットライト(手首装着特化型ペンライト)を現地売り切れなしで買えたのはありがたい。特に後者、今回の本編では是非とも装備しておくべき仕様やったんで。
それでも当日限定グッズの問題は残るのであるが、自分は脳内記憶優先なのでスルー。よって長時間行列を作る必要もなく、梅田で軽食を済ませてから余裕の現地入りとなった。
ライトつけてエントランス前で撮るのが流行っていたようなので真似(Day 15)。
シティーハンターコラボのでっかい幕にも記念撮影行列が形成されていたものの、自撮り欲はないんで幕だけ撮れれば満足。
そもそも先生が以前から「映画観てから来るように」と言っていただけあって、ステージ上にはすでに「新宿」ができあがっていた。遠景を従える3つのビル(を形取ったスクリーン)。うち2つにはサイネージが装備され(ているように見える映像)、それこそ街の景色のように TM 等の CM や88年のバトンらしき映像が流れる。街の雑踏音に紛れ、カウントダウンのように時報が秒を刻む。
機材セッティングは今回も上手側木根さん、下手側先生。木根さんはエレピあり、先生は最近の主力シンセ各種(montage、moog 大小等)。
という観察がしっかりできたのは当然、後方すみっこでも全体が見える2階席(Day 14)。贅沢は承知だが、いくら1階1桁でもすみっこでは背景ほぼ見えないわスクリーン一部かぶるわ。前列は演者を観るための席である。それでも腰から下はあまり見えないけど、たまに先生スクリーンの手前にウツが立ってシルエットが際立つ位置で「よくライブ写真で観る構図や」てなってた。
本編
19:00きっかりスタート、所要2時間弱で終演(Day 14→20:50、15→20:44)。MC も幕間もないから、日によってこんなに差があるのは先生ソロタイムだろうな。やはり初日は様子見でウツのインターバルを長く取る意図があったのかもしれん。
* opening
サイネージや雑踏が消えぬまま SE が鳴り始め、鐘の音とともに景色は夜へ。ビルに見えていた縦型のもの全体がスクリーンとなり、新宿の街を3人がそれぞれに歩き、徐々に BPM が上がる中、やがてひとつの空間に集合(ライトに照らされる事前告知映像)。
真っ赤な OCR フォントで映し出される文字。2min. 27sec. とは登場までの秒数か。県名・都市名に先立って表示される 247.13 Miles(397.717 km)は直感で東京大阪っぽい(新宿駅〜本町駅の直線距離と近似)。そして場内を赤い光が貫き、中央から3人が現れる。
01. Whatever Comes
多分映画同様にコレで始まってアレで締めると思ってた。オープニング SE の途中からこの曲の気配は既にあり、壮大なイントロだったとも言える。先生の予告通り、ド頭に木根さんがバーンとライト浴びてエレキソロ。大サビの変則ノック(もちろんウツのリードで)が意外と難しい。そもそもサビは前拍ではなく後拍が正解っぽい(これもソースはウツ)。
02. Mission to GO
経年浅い中でも(※9年前)意外なとこ来たな! 音の厚みはおそらく 30th 時点より増している。弾幕のように流れていく英文の数々。なお、木根さん卓にはエレピが2台装備されていたが、1台はこの曲だけで使って速攻撤収。
03. 君の空を見ている
ここからしばしアコースティックタイム。木根さんのアコギとハモリが冴える。先生はちっちゃい方の moog でふんわりと。あえて抽象的背景なのは想像力重視のためかな。
そして曲終わり、ウツが木根さん&先生を紹介して一旦ハケるのだが…
04. (タイトル不明)
ブログでネタバレしてる皆様口を揃えて「この曲わからん」。じゃあ自分がわからんのも無理ないね(開き直り)。
特筆事項は「木根さん&先生のボーカル2人体制」。カントリー的でもある明るい曲調(キーは A メジャー)、日本語の文字数の多さはまさにフォークだが、サビはほぼ英語。let you know とか show my heartbeat とかって感じに聴こえる。なんすかこれは。種明かしはよ。
※12/1追記:先生の金曜配信にて “Show my music beat” で確定。
05. Fool On The Planet
Beyond と並んで「ほぼアレンジ不変曲」と思われていたコレがついに大幅アレンジ。ドラムはないし全体オーケストラ寄りやし。もしやオケ企画進行中? にしても、リズム刻みがほぼない中で拍子とるの大変そう。2番Bメロの歌詞に寄せて新宿の遠景入れてくるのナイス。
06. Still Love Her
Day 14、木根さんが出だしをとちり、結果的に客席が温まる。木根さんアコギに先生手弾き、これもドラム抜き。間奏は2人でギター、先生も随所でコーラスに加わる。ウツは2番サビを我々に委ね、数年間絶えていたシンガロング復活。大サビのライトの明るさはもはやアンコールの趣。
07. TIMEMACHINE
オレンジの照明、キラキラした光の粒。床にはふんだんにスモークが焚かれた結果、1階ビューでは地面が発光しているかのようで美しかった。セトリど真ん中に置いたことも含め、ラスグルのしんみりをリセットしたい意思を感じる。
08. Come On Everybody **
以下「**」つき曲目は「イントロと称した先生ソロタイム」あり。今回は独立ソロ枠がなく、数曲に分散させた模様。
にしても驚いた。近年ちらほら出る進行(例:カモレ2014イントロ)やソロで時々あるアグレッシブな展開の中に本曲を覗かせ、3人揃ったら KISS YOU(22年版)…と思わせといてからの歌った瞬間そっちかーい! してやられた。今回の想定外枠。
曲頭と締め、白や赤に光るながーい棒状ライトをウツが構え、最後はバトントワリングかましてた。のはいいんですが、2番のサビ末尾は毎回なにかが起こる。Day 14 は前半数文字が飛び(後半で辻褄合わせ)、Day 15 はとうとう追随をあきらめて照れ笑い。巷ではもはやファンサと呼ばれているようだ。
09. ACTION
木根さんはエレピ、先生はコーラス多数。ちょうど3枚あるスクリーンのメンバー映像は、後半から立ち位置をシャッフル。それにしてもこの曲は化けたなぁ。最初が07-08年やったから致し方なしと言っても、ライブでやるたびにどんどんよくなるぞ。
10. TIME TO COUNT DOWN **
先生ソロタイムは原則、前曲エンドから音が途切れない方式。ここではミニマル寄りの展開から入り、最近多用してるクワイア風音色も投入、Day 15 では手のひらパーカッションも交え、からのオーケストラバージョン。秒針カチカチ音、ウツが指でチッチッてやってた(Day 15)。三角フォント(数字9から0へカウントダウン)使用は今回ここだけかな。
あと現場に立って実感したけど、たぶん現時点で原曲 BPM やったらステージ上より客席が耐えられんわ。主にフィジカル面。
11. DEVOTION
満を持してのタイトルチューンに合わせ、スクリーンにはアルバムロゴとその配色が躍り、前曲に続いて木根さんのエレキギターが唸る。No No のノックは3連音符均等(6月東京バージョン)と4分刻み(ドラム合わせ)とどっちがいいのだろうか。
ちなみに「持っててよかったマグネットライト」てのは、確か同曲も含め複数箇所(08、13等)で場内照明が赤1色に染まったとこ。
12. Angie **
厳密には先生ソロ演奏と同曲の間に明確な一区切り(いっぺん一礼)。前半はエッジ強め、鍵盤をパーカッション的に手のひらでバンバンする一幕も。Day 15 では moog ゆさゆさしまくって筐体位置が動き、先生は勢い余ってゆらり、N 期のパフォーマンスを思い出す一幕も。
からの後半、映し出されたのは水面、夜の線路、そして工場地帯。うん、映画観てないとわからんね。
13. THE POINT OF LOVERS’ NIGHT
これも比較的アレンジ不変なとこあったけど今回変更。エレキギター抜きなこともあってか(木根さんはエレピ)、音色の歪みが抑えられてすっきりした印象。これもオケ化ありうるな。背景では過去映像(ごく初期から CAROL、N 期全般、はうくら等)の断片。この演出、終盤戦の合図みたいになりつつある。
14. Children of the New Century
なんか覚えのあるキーで入ったと思ったらぎゃー! マイ推し曲不動のトップが!(8年ぶり3回め ※歌唱ありは2回め)
A メロのコードが全体的に差し変わってたり、溜めが長かったりと細かい変化はいろいろあるが、特筆すべきは「1999」の箇所が「2029」に。nineteen ninety-nine が twenty twenty-nine。語呂の良さそのまんまで過去が未来になったよ! 天才か! 今回一番の感動ポイントここかもしれん。2days 確保した自分の判断が大正解だったことを確信。あとはこの歌詞で音源ください。
15. Get Wild **
げわいといえば火気投入、今回も火柱のみならず爆発も派手にドーン。ソロタイムは比較的コンパクト。メインは SICK INDIVIDUALS Remix(ソロで一時期多用してたけど TM 本体だと初では?)と14年版の合わせ技、そこへ木根さんがギターをプラス(Day 15 ではウツが近づいてエアギター)。サビ前の溜めを長くしたり煽り要素も多く、ウツは下手上手と走り回って客席を促し、先生もブースこそ出ないものの手で合図。
前述の通りコレで締めると最初から思ってたし、きっとみんなもそうやったと思う。そういう熱が巡ってた。
* ending: intelligence Days
3人が真ん中に集まり、笑顔で場内へ手を振って、そして中央に消えていった。
エンドロールは冒頭と同じ OCR フォントの白字。徹貫氏に捧ぐ文字や FANKS に宛てた文字も。そして40周年ロゴの後、東京から赤い光が天へ伸び、次公演のマイル数(Day 16 は宇都宮→59.92 Miles。やっぱ新宿からの距離っぽい)を示した上で、日付と都市名を残して閉幕となった。
途中からすっかり忘れてたけど、Day 13=静岡公演はウツが不運にもコロナ陽性で延期、この大阪が復帰後1発め。なのを忘れるくらいのパフォーマンスだったという話である。木根さんは複数ギターを華麗に使い分け、先生はキレッキレの新アレンジ披露。数週間のブランクを感じることはほぼなかった。
余談
同志の方としゃべる(9年ぶり)
Day 15 終演後、会館外周に数台のトラックが搬出待ち、裏手ではバンが待機。出待ちはしない主義だが、なんか名残惜しくて遠目に眺めてたら、通りかかった2人の方(いずれも初対面)から話しかけられる。ライブ後テンションの成せる技か「ようしゃべるスイッチ」が入ってしまい、各自のファン歴(お二方とも出戻り組)やら「アレな時期」(お察しください)やらの話題で大盛り上がり。そのまま駅まで歩き、さらに四つ橋線から JR 連絡通路まで延々としゃべっていた。
盛り上がりすぎて SNS アカウントの有無すら聴くのを忘れていたが、めっちゃ楽しかったっす。なんせ当方、顔見知りはほぼ首都圏にしかいないこともあって、15年以降ぼっち参戦がデフォ。大変気楽なのではあるが、仲間とわいわいやるものいいもんですな。
チケット券面の公演表記
初日まで1週間切った頃にローチケからメール。何かと思ったら「Day 15が誤って14になってました」のお詫びだった。
当日も現地で同一文面の紙まいてた。同社のミスだからか、ご丁寧にも終演後に正しい表記のチケを郵送してくるらしい。律儀だ。まあ実際ファンとしては「公演タイトル間違えないでくれー」というのが正しい反応なんだろうけど、ついシステム屋の立場になって「同一ツアー同一会場連日公演のタイトルを日替わりにする方がイレギュラーでは?」って気持ちもあったりなかったり。
※12/12追記:12/11に「記念チケット」現物を受領。千秋楽(11/30)終了を待って送付したとのこと。
40周年シリーズ ライブ・イベントレポートもくじ
- FANKS intelligence Days [Day 4] @ オリックス劇場 / 2022.08.10
- FANKS THE PARTY 2023 feat."DEVOTION" @ EX THEATER ROPPONGI / 2023.06.13
- いまここ>FANKS intelligence Days 〜DEVOTION〜 [Day 14-15] @ オリックス劇場 / 2023.10.10-11
- FANKS intelligence Days 〜STAND 3 FINAL〜 [Day 28] @ 名古屋国際会議場センチュリーホール / 2024.02.09
- FANKS intelligence Days 〜YONMARU〜 [Day 35] @ 東京ガーデンシアター / 2024.04.20
- FANKS intelligence Days 〜YONMARU〜 [Day 37] @ 大阪城ホール / 2024.04.26
- FANKS intelligence Days 〜YONMARU〜 [Day 40] @ Kアリーナ横浜 / 2024.05.19
Comments
僕もChildren が好きです。奇遇ですね
おー、そうでしたか!
初めてライブで(歌入りで)聴いた15年横アリでもブチ上がってたのを思い出しました〜
公開から30日以上経過した記事のコメントは締め切っております。あしからず。