Report – TM NETWORK TOUR 2022 FANKS intelligence Days [Day 4] @ オリックス劇場 / 2022.08.10

率直に言うと、15年春の横アリが見納めになることは有り得ると参戦当時から思っていた。実際そのあといろいろあったし。それもあって、先生が帰ってきて「明確に TM 40周年をめざす意思」が見て取れたのはうれしい限り。今回も1ツアー1公演に全集中する原則により、はうくらボックス特典先行にて運良く当たったお席で行ってまいりました。
では長々しいですが感想文どうぞ。ちなみにチケの券面観た時点でそんな気してたけど、ツアータイトルの “Days” が主催社に認識されてなくない? まあ Days の直後に Day * って書いてあったら勘違いもされるか。

もくじ

Prologue

開演4時間前の物販

物販開始は15時とのことで、15時台後半に現地入り。案内に従って2階席ロビー相当まで上り、30分少々並ぶ。が、次々と伝わる売り切れ情報。ペンライトは16時時点で終了、ほどなく在庫は「パンフとアクスタとフェイスタオル」のみに。
待ち時間の潤いにと、はうくらがエンドレス再生されていた。各階で iPad からポータブルスピーカーで流しており、フロア間で同期取れてないのはご愛嬌。そして iPad 画面に “How Crash? v3″。いや v3 ってなんすか。バージョン違うんすか。

最優先のパンフは無事ゲット。ペンライトはあったら欲しかった一方、自席前列の御仁が高く掲げてて著しく視界の邪魔やったんで、むしろ持たずによかったかもしれん。
でだ。物販出たのが16時半。開演19時。先ごはん食べんとライブ中もたんわ。本町や四ツ橋には詳しくないんで、なんばウォーク行って夕食兼だらだらして18時半に帰還。

会場と場内

30周年期は首都圏民だったこともあるけど、この会場めっちゃ久々。09年フォーパビ以来。しかも当時はまだ「大阪厚生年金会館」。今回の会場名聴いて最初どこやねんて思ったもん。

席は開演までにほぼ埋まった。自分のポジションは2階真ん中らへん。照明演出込みで全体観るのにほどよい。セッティングで上方に紗幕吊ってあって、そこになんか投影されると見えなさそうとか考えてたが、後述の通りさっさと落としたので無問題。
ところで開演前の暗めのクラシックみたいな BGM は何だったのだろうか。

Stage

各曲とも特記以外は 2022 バージョンの新アレンジと思われる。サポメン一切なし、3人だけのステージ。

01. Opening 〜 Please Heal The World
予告通りと言いたいところだが、Heal に入る前がいろいろあった。赤いレーザー光が1本投影され、重厚で荒々しい SE が響き渡る中、スクリーンを嵐のように光の粒がうねり、バトンが舞い、何本もの白い光が轟音とともに地上へ落ちる。あれは雷か、地上での争乱の象徴か、それとも宇宙からの警告か。そして爆発とともに紗幕が落ちたところから Heal のイントロ。
断片的に映し出される3人の写真(いずれも直近の黒スーツ姿)。バトンが宇宙を漂い、三角形の空間を抜け、やがてデータの海へ。そして後方中央の白い斜めの壁(宇宙船のドア?)が開いて、写真と同じ格好の3人が姿を現す。
ただね、映像演出にひとつだけ言いたい。あの赤文字、そんなごく普通のサンセリフやなしにもっとかっこいいフォントあるやん?

02. あの夏を忘れない
んでいきなりコレかーい! 夏ツアーやから夏曲という噂はあったけども。93年版(CLASSIX)をもとに低音プラスした感じ。地味に木根さんパートがやや前面に出てたのがポイントか(これと次曲はキーボード演奏)。そして締めの3人コーラスにほっこり。

03. Be Together
14年版ベースにイントロ短め。イントロといえば唯一の歌詞外フレーズ “Welcome to the FANKS!” あり。今回も MC は一切なく、この一瞬にこもったウツの思い。直後に歌い出しを盛大にフライング、「ゆれ…」の一言をかみしめる客席に漂うほんわか感。

04. 8月の長い夜
夏やから夏曲またきたー! 実質1コーラス分インストやってからの歌い出し。木根さんがアコギなこともあってか、全体的にフォークっぽいさわやか仕上げ。照明も含めて涼しげで大変ようございました。

05. WE ARE STARTING OVER
今回の想定外チョイスその1。個人的に今なお ROJAM 期だけは(仕事の関係で)微妙な気分になるのですが、それはおいといて。これまた木根さんのアコギが効果抜群。2番でいっぺんドラムオフになったり、ほぼ1コーラス分インストでやってアウトロと思いきや最後に大サビ後半など、要所に小技あり。

06. Kine solo
他2人がいっぺんハケて木根さんオンステージ。配信でもやってたリアルタイム多重録音技を披露。録音時にスイッチを踏むとこ専用のカメラアングルがあってわかりやすい。で、重ね終わってみれば GIRLFRIEND サビのできあがり。ちょっとだけ歌ってくれた。

07. BEYOND THE TIME
何年経ってもほんとにアレンジ変わらない鉄板その1。全体的に渾身のライティングが施されており、箱いっぱい使った光景はとっても綺麗。
ところでスクリーンの内容が、ここまでパキッとした幾何学模様だったのに対し、この曲ではやや凝っていた。三角形と遺跡状のなにかと光の粒って感じやったけど、最後に大量の粒が地上から空へ上がっていくとこが「各地潜伏者の報告を吸い上げる模様」に見えなくもない。

08. KISS YOU
ライブ名物「出だしで曲判別できんイントロ」きたー! とにかくバスドラの押しが強く、ざっくり言うと「7・8・1拍めで4分音符3連打」でズドンとくる。ステージ最上部のネオン状ライトはここが初出だろうか、カラフルに(歌詞まんまか)やってた。一方スクリーンでは例の特製三角フォントが流れまくり(早すぎて解読困難)。一部構図が令和ネット論状態で笑った。
特にウツ担の皆様におかれましては、最後の最後オリジナル版のノイズを交えてからの “I kiss you” にて、発声禁止ルールの中ギリギリの溜息を漏らされた方も多いのではないでしょうか。

09. IT’S GONNA BE ALRIGHT
今回の想定外チョイスその2。まさかソニー最末期から持ってくるとは。つーかライブでやったことありましたっけ?(※自分の参戦範囲ではスピンオフのみ、TM 本家ではおそらく経験なし)
これも木根さんのアコギを中心に置き、イントロ前に半コーラス分足すなど STARTING OVER 同様の扱い。そんな雰囲気に反して B メロのウツ負荷が高い。息継ぎどうなってんの。

10. How Crash?
本ツアーが有観客ライブ初披露。昨年度オンラインで楽しんだ上で、改めて生で聴く意義がでかいね。ライトが結構客席をバンバン照らす感じで来てたのは「Everyone」や「You」に自分たちも含める意図だろうか。あとスクリーン映像の波形が、配信時の三角ライトの動きにちょっと似ていた気がする。

11. TK solo
ここまで要所でいいライトもありつつ、たぶんこのパートが今日いち派手ライト。虹色出してたし、スモーク鬼のように焚いてたし。
内訳は、名前のないあの曲=Ending theme of “How Crash?”(仮)と Give You A Beat。実質、先生ソロ追加公演のおかわりである。後者、さすがに TM ライブなので「恋しさと」かぶせはないものの、かわりに終盤の焦らし濃度が特盛。

12. Get Wild
先生ソロからシームレスでげわい、いつもの流れですね。演奏中唯一の火柱投入。どちらかというとイントロはコンパクトな方で(近年ライブ比)2番明けの間奏の方がややアレンジ強め。

13. We love the EARTH
配信で話題だったマイナーコード化バージョンを生現場で堪能。カラーリングを青と緑に絞った照明は地球の象徴やね。

14. Self Control
出だしで曲判別できんイントロまたきたー! おそらく B メロを軸に、こちらもマイナーコード化、次第に21年版へ寄せていく形。アース終わりで一旦ひっこんでたウツが帰ってくる頃にはメジャーコードに戻っていた。
木根さんはここもキーボード担当だったが、この曲で鍵盤アドリブパートを振られるのは珍しいのでは。なお締めは先生の手弾きオンリーに集約していた。

15. I am
本体はほぼ原曲で、かわりにイントロというか前振りインストが相当盛られているんだが、低音バリバリの重々しい雰囲気に合わせた照明は明滅間隔がえぐい。曲本体に入ってからは白一色のライトが会場全体を照らす。
で、アウトロに過去のライブ映像がどっと流れるんだが、ラスグルが有意に多くないすか。

16. Fool On The Planet
何年経ってもほんとにアレンジ変わらない鉄板その2。ここも地球ライト(アースと類似)。スクリーンに描き出されたポリゴン地球はやがてリアルな映像に変わり、夜景から朝へと時が経過していく。

* Ending
3人が中央に集まり、ウツの曲中煽り以外ほぼなかった「客席へのアクション」が「手を振る」という形で今回初めて起きる。ひとしきり振ってくれた後、中央のドアが開き、3人は光の中へ帰っていった。
からのエンドロール。またナイスな新規 BGM がついてるぞ。ください。映像はライブ中の光景(今日のかは判別できず)。そして次回予告(演者いないのに火気入れんのすごい)や3人のお名前など表記したのちに、本ツアーのロゴに関する種明かしが入っていた。点と線をつないだマークのあのてんてんは、”FANKS! × TM NETWORK” の文字列から各語先頭の F と T をもってきて、線分の端にドットを置いた(F の右上端と T の左上は重複)ものだった。あのマーク自体が3人とファンをつなぐ意味を示していたと。なるほどねー。

Epilogue

ほぼきっちり19:00スタート、終演20:49。東京のお友達によると所要時間が他公演とほぼ一致しており、セトリも全公演統一の可能性(少なくとも東京=Day 2・3とは同一であることを後日確認)。初期・ブレイク期・N 期・再始動(’99〜)・近年(’12〜)と超まんべんなくセレクト、非定番曲も拾ってくるあたりに、intelligence=諜報活動の振り返りという意図を感じる。

終演後は規制退場。思ったよりさっさと呼ばれて出ると、本町に向かう人が行列状態で歩いていた。
この会場、一般的な最寄り駅は本町だが、四ツ橋もほぼ変わらない。しかも本町は結構アレな構造で通路も狭く、御堂筋線に乗るまでの構内移動がだるい。てことで、梅田方面に行けさえすればいい自分は四ツ橋へ迂回、空いてて涼しい四つ橋線で帰りましたとさ。まあこういうのは利用路線ときっぷによるよね(元取れないの承知で1日券課金した)。

なお、開演前から薄々思っていた通り、ビルボード公演がいかに楽かよくわかった。普通のホールで2時間立ちっぱなし、そろそろつらい。一晩寝ても体力戻らず翌日ろくに動けなかった。皆様40周年までがんばりましょうね。

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