異邦人、香港に願う (15) 海味叮叮・1

旦那さん経由で年に1回くらい入手するカタログギフト。今治タオル、低反発ピロー、ふくさ慶弔セット、パン切り包丁など役立つものを数々いただいている中、今年は調理器具をリクエストしてみた。これでレンジ料理がさらに捗る、かもしれん。
さて香港旅はここから3日め、今回の旅程で実質唯一の平日。

明けて月曜の朝。まず朝食をとりに向かったのは旺角。厳密には旺角東が最寄りなのだが、わざわざ尖東経由で行かなくとも、旺角から徒歩でふつーに行けるらしい。

確かに、花園街(過去2度行ったうまい粥屋がある市場付近)経由でデッキが2駅間をつないでいる。信号なし車なしで歩きやすい。…ん? あれはもしや。

掲示板に、デモ隊が貼ったであろう地図。早い話が「デモ隊が考えた不買対象ブラックリスト」。中国本土資本の店は赤、政府や警察に協力的とみなされた店は青で示されている(警察の制服が青いのが由来だったかな)。知ってる店の名も多い。

まあ当家の朝食会場もバッチリ載ってるんすけどね。東海堂と同じ美心系やし。

前々回以来3年ぶりの翠園さん。ちょっとエントランスの雰囲気変わったね。

点心の安定感と、新聞読みながらのんびり過ごせる空気感は変わらず。月曜8時という時間帯もあってそんなに混んではいなかったものの、料理ごとに分かれたワゴンからは選び放題。鉄板どころをおいしくいただいた。
新聞読むといっても、相変わらず広東語は読めず写真を眺めるばかり、英字新聞も流し読み。尖沙咀駅前で新聞屋さんがずらっと並んでたんでうっかり全部もらっちゃったけど、以前もおみやげにした頭條日報さん以外は後程おさらばした。重いし。

腹ごしらえが済んだところで、さっそく島へ渡る。今日こそは電車が普段通りに動いていますように。地下鉄を乗り継ぎ、一気に上環へ。

トラムがバンバン行き交ういつもの景色に、思わずほっとする。

いきなり上環から入ったのは、これまた数年越しの宿題をクリアする目標があったから。西行き電車に乗り込む。お、訓練車だ。やっぱり平日に訓練するのは定番なんやな。

乗って早々に修打蘭街で下車。宿題とは例のあのエリアである。

わ、やっぱり絶賛搬入中かー。
毎度おなじみ「海味」=海産物などの干物を扱う商店が集まる、西営盤界隈。前回は搬入タイムに台風の後片付けも重なって、とても店先と電車のコラボを狙える状況になく。それでも探せばうまく撮れるかも、と三度目の正直狙い。

過去に撮ったことのある地点より、1〜2ブロック西へ移動してみた。

信号がアレだけど、店先の雰囲気はなかなかよし。ここでしばらく粘るつもりが、店の真ん前にワゴン車が停まってしまいお手上げ。場所を変えよう。

隣の店の前、標識の柱にくっついて往来の邪魔をしないように立つ。創業100年(!)の老舗から漂う、いい香り。しれっと積んである燕の巣。

少し進んで、数軒先の標識前からも観てみる。味のある看板に、軒先まで使って売られるいろんな種類の乾物。

そうしている間にも、またトラックが来ては積荷を下ろしていく。これだけ大量に仕入れても、みんな売れていくのだろう。

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