欧羅巴幻想曲 I ミラノ、商業の都 (18) Naviglio Grande, Porta Ticinese

今月は選挙がありますな。ポスター貼る板は先月から出てきてたし、役所からも事前の案内が投函(投票券はさすがにまだ)。ただ、公示前から大音量で街宣車アピールしてくるどっかの党は何がしたいのか。むしろ逆効果な気がしないでもないが。
さて引き続きミラノ3日め、電車の姿があったりなかったり。

10系統の仮終点は、他にも複数系統の経由か終点になっている地点だった。

広場があれば必ずくつろぐ人がいる。日陰のベンチは大人気でほとんど空いていない。

ここは Porta Genova 駅。
駅名にポルタなんちゃらが多いのは、主に中世から19世紀までにかけて作られた門が由来だから。Garibaldi のように人名由来の門もあるが、他の主要都市がある方向の門には、行先の都市名をそのままつける傾向があったようだ。ジェノバは南方にあるからだいたい合ってる。

そんな駅前通りから、歩行者専用道に入っていく。

っておい。なんやその「たこやき」。そんなに日本人来るのか。本場在住民が釣られるわけもなく。

道を抜けた先に、ミラノ市内ではここ以外あまり見かけない光景が広がっている。

かつてミラノでは運河がいくつも掘られ、水運が発達していた。主に中世から近代にかけてのことだが、先の大戦でも道路と電車がやられて大活躍。しかし復興とともに大半は姿を消し、わずかに残ったうちのひとつが Naviglio Grande と呼ばれるこの運河。
今は飲食店を中心に小さな店がずらり並ぶ。ここで夕飯候補もいくつか検討しておいたものの、やっぱり祝日で休業だったり、逆に大混雑で空席待ちだったり。無理せず他をあたるか。

店探しで日なた側をちょっと歩いたら暑さにやられかけたので、ジェラート屋に駆け込む。みんな日陰側ばっかり歩いてる理由がよくわかる。

ふぅ。とりあえず涼をとったところで、そのまま運河沿いを進むと「電車通り」につきあたる。はずが、行ってみたらこう。

線路上も含めて青空市場の会場と化していた。10系統の運行が駅前までに短縮されてたのはコレが理由だったか。事前に日本でいろいろ運行情報を調べた時には出てこなかったけど、おそらく祝日に伴うイベントの一環だろう。

線路に沿って東へ向かうと、本来の10系統終点がある Piazza Ventiquattro Maggio。

中央に大きな門、Porta Ticinese。ナポレオンの時代にできたもののようだ。
ちょうど電車で隠れて見えない足元には、たくさんの自転車。なぜかここが Uber Eats など出前ちゃり配達人さんたちのたまり場になっているっぽかった。何がどう都合がいいのかわからんけど、付近の飲食店からお呼びがかかるのを待っていたのかもしれん。

東西に走る路線は区間運休。南北に走る3系統は平常運転で、上下線それぞれに門の左右を通過する。観ての通りこの路線も Sirietto が入っているんだが、いざ乗ろうとすると来ないのは何の法則ですかね。結局 Sirio シリーズには一度も乗れず。

ようやく夕方らしくなってきた19時頃。帰宅ラッシュもあってか、3系統が北上してくる道路は大渋滞。次を待っていてはいつになるかわからんし、最初に来た 4900 形におとなしく乗り込んだ。

電車の終点はドゥオーモ前。最後の目的地に向けて、Cordusio(スタバ前)から地下鉄に乗り継ぐ。

M1 初乗車。Garibaldi より郊外側を走る M5 を除いて、中心部付近を経由する3路線に乗ったことになる。といってもこの赤い電車はわずか1駅、Cairoli Castello で下車。その駅で思わぬ発見があった。

なんと ATM 公式ショップが。グッズ売る店があるとは予想外。残念ながら開いてないのは、曜日より時刻が理由か。

壁には観光地あるある「名所詰め合わせイラスト」そして電車。やっぱりピーターくんは観光対象として残してあるのかも。

Like
Share

公開から30日以上経過した記事のコメントは締め切っております。あしからず。