欧羅巴幻想曲 I ミラノ、商業の都 (15) Linea 92 del filoviarie
28 Jun 2019
先週今週と普段より使用頻度の高い電子レンジ。だがしかし、400W くらいしか実出力なくね?と思っちゃうほど冷凍食品が温まらない。寿命かな。てことで、ヨドで2代目を注文してきた。10年間(旦那さんの戸塚1期からの付き合い)おつかれさまでした。
さてミラノ2日め、欧州遠征では毎度おなじみ「ちょっと違うのりもの」を。
緑に同化して大変わかりにくいが、トロリーバスである。去年のブダペスト以来やね。
市中心部の外側をぐるり囲む環状道路を、複数の系統で分担してカバーしている、当地のトロリー。主に東側を走るのがこの92系統。昔はもっとあったらしいが、普通のバスに置き換えられていったのもよくある話。
結構な収容力の連接車。ヨーロッパでは連接バスが当たり前のようにいるなぁと毎度思う。乗り心地はぼちぼち。去年乗った車両のような不思議サウンドも特になく、乗ってる分にはわりと普通のバス。そしてわりと速い。
揺られつつ外を眺める。電車アイコンは横向きがスタンダードか。
しばらく南下して、電車に乗り換え可能な P.za Ascoli というバス停で下車。せっかくなので、走行写真をちょっと撮っていくことにした。ちょうど奥から反対方向に行くものが来たし。
さっき乗ったのと同じ Van Hool 社の車両 AG300T。ずいぶん新しそうだ。今回はこのタイプしか見かけなかったが、実は他に何種類もいて、大半はそれぞれ製造会社も異なるらしい。管理大変やな。
トロリー使用系統が減った分、経路はできるだけバス優先道路を敷いて、運行速度の向上によって路線維持に努めているようだ。だからガンガン飛ばしてたのか。
とはいえ、トラムの線路を跨ぐ時に大幅減速するのはご愛嬌。
その跨がれた線路に、中心部へ向かうトラムが走っている。ピーターくんが多めに来る19系統。
って、あれ? 旗立ってませんか? まさか祝日だから?
イタリアにも「旗日」は存在する。へぇ。旗の柄は、片方がいうまでもなく国旗、もう片方はかつてミラノに君臨したヴィスコンティ家の紋章 “biscione”。どっかで観たと思ったら、アルファロメオの蛇と同じ由来のものだった。
都心からそう遠くない位置ながら、このあたりはやや郊外の趣。外側へ向かえば大学や植物園などがある。その線路の足元は、ここだけ意図的にそうしたのだろうか、なかなかの緑化軌道となっている。
両脇にもずらりと木が並び、緑のトンネルに緑のじゅうたん。そこに黄色い電車はとても目を引く。
木漏れ日に時折顔を輝かせながら、次の電車がようやく来た。運行頻度は10分に1本程度か。他都市と比べると、そこまで高頻度運転ではない。それはこの系統に限らず、ミラノ全体で同じ傾向。
平日の昼。一般的に混む時間帯ではないのをいいことに、車内の写真をあれこれ撮っておく。
壁より窓の面積が大きいのが、ピーターくんの特徴。その分、柱が多い。阪神の金魚鉢もこんな感じだったのかな。
最後尾に椅子がないのは、車体の最大幅より大きくすぼまっている形状のためか、それとも荷物運搬を念頭に置いていたのか。
木製の椅子はよくすべる。あ、いや、どの車両に乗ってもぴかぴか。
出口(uscita)には後付けで、降車ボタンを押すと点灯するランプ。書いてある文言は “fermata prenotata”、案の定「次とまります」だった。まあこういうのは万国共通やね。
※続きはこちら→(16) Piazza Fontana
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