欧羅巴円舞曲 II ウィーンの香り (4) Café Landtmann : 1

こうも暑いと屋外レジャーは気が乗らない。かといってまだ夏休み、全年齢対応スポットは近寄りがたい。てことで、大人は大人らしく美術館で名画鑑賞。ついでに現代美術も覗いたけど、やっぱ昔の絵の方が見応えあるね。写真がない時代の写実性ゆえか。
さて欧州旅4日め、そろそろごはんのお時間でございます。

お宿にチェックインして、荷物をまとめ直す。一眼は持って行くものの、今日のところは替えのレンズ等オプションは必要なかろう。リュックの中身をちょっとだけ軽くして、しばしの休憩を挟んでから、夕飯がてら中心部へ。地下と地上を乗り継いで、外に出るとあいにくの雨。それでも観たいものがある。

前回、電車ばっかりでそれどころじゃなくスルーしてしまった著名スポットがある Stadtpark。リング沿いの電停から入ると、正面奥にもうそれが見えている。わりと目立つね。

ヨハン・シュトラウス記念像。パパじゃなくて2世の方。没後だいぶ経ってからの建立だが、それにしても黄金の像が建つほどの功績ってすごいよなぁ。さすがはニューイヤーコンサートで絶対はずせない鉄板ラインナップに組み込まれているだけはある。
それを囲む大理石の枠はあいにくのお天気によりだいぶ残念な感じに見えるが、美しい旋律に引き寄せられる音楽の精、ってとこかな。

お墓に続いて音楽の都の一面に触れたところで、そろそろ夕飯にしよう。

あれ、市役所前もなにかやってる。どうやら近日中に開催されるイベントの設営中だったようだ。それは置いといて、向かったのはそこからすぐ、好立地の有名店。

“Landtmann”。リングの整備に先立って、市役所やブルク劇場よりも先にオープンした老舗。店名は創業者の名で、現在の経営は Querfeld 家が行っている。ちなみに、同家はその後たくさんのカフェをウィーンで経営するようになり、それらはまとめて「ラントマン系」と称されるのだが、その中には3年前のウィーン旅後半で大いにくつろがせていただいた Museum も。
要するに前回の宿題ですわ。前回だけで4軒(Sacher, Schwarzenberg, Museum, Imperial)行ったけど、ウィーンのカフェは数え切れないほどある。とりあえず今回は、前回行けなかった店をピックアップして回るつもりで予定を組んだ。

内装を楽しみにしていたものの、残念ながら室内席は予約でいっぱい。屋根のあるテラス席内側へ通された。

すると、そこへなぜかレトロ貸切電車登場。前回の旅でも同じように旧車を複数回見かけたから、動態保存にとても熱心なことは伝わってくる。なんせ、そういう旧車運行団体が2つもあるっていうし。

しかも1回のみならず、食事中に2度も3度も。あ、目で見る分には何ら問題なかったけど、いかんせん街路樹越しなんであれやこれや刺さるのは写真的には致し方なし。

さて、お食事を決めよう。というかもう決まってるので、お飲み物はそれを考慮してさっぱり系で。

旦那さんは鉄板の地ビール Ottakringer。わたしはここでも自家製レモネード。これがちょっとした変わり種で、なんと「きゅうり入り」。レモネードにきゅうり?と仰天したが、全体的に大変飲みやすく、夏の飲み物としては正しい気がする。つーか、5ユーロで瓶1本(左に見切れてるやつ)出てくるのめちゃくちゃお得。
でだ。最初から食べようと決めていたメインディッシュはこちら。

どーん。ターフェルシュピッツと並ぶ2大地元料理、ウィーナーシュニッツェル。平たく言えば「めっちゃ薄くしたカツレツ」である。当店では正統派の仔牛肉を使用、単品と野菜つきが選べる。最後までおいしくいただくなら断然後者をおすすめしたい。
前述の通りものすごく薄く、さらに衣も薄く、結果としてそれほどしつこさはないので、見た目の巨大さに反して小食の我々でも完食できる量。そしてうまい。
ふぅ。とはいえ満腹。じっくり食休みしていると、序盤から何かと気を遣って様子を伺いに来てくれていたウェイター氏が現れて、食後の飲み物をおすすめしてきた。あ、じゃあエスプレッソで。

ってなんかブダペストでもデジャブな展開があったような。ともあれ、お肉メニューの後にちょうどいいのは事実。

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