欧羅巴円舞曲 II ウィーンの香り (3) Flexity Wien

台風どんどん接近中。となるのがわかっていたので、スーパーが開く頃に合わせて朝から張り切って食料の買い出し。同じことを考えた人でレジも賑わっていた。予想に反して現時点までほとんど降ってないけど、まあ備えておくに越したことはないね。
さて欧州旅4日め、中央墓地観光のあとに予定外のうれしい誤算のお話。

71系統で折り返し都心へ戻るべく、3.Tor(第3ゲート)電停へ。ウィーン訪問初回、その系統の行き先として何度となく目にした場所がここだったんやねぇ。と感慨にふけっていると、都心方面からどっかで観たものが接近。

ってまた試運転かーい!
さっきの Flexity 301 号車、どこをどう走ったのか(O 系統終点あたりで折り返し、6系統ルートへ入ったと推測)我々の後をついてきていたことになる。あれまあ。平日ど真ん中の真っ昼間、ダイヤの合間を縫って客扱いのない電車を出すには好都合だったのかも。

せっかくなので、もっと近くできっちり撮ろうと近づく。が、なにか様子がおかしい。つーか全然発車しない。いや待てよ。これはもしや。

ファインダー越しに気がついた。中の人こっちガン見しとるし。
どうやら、うちらがちゃんと撮れるまでお待ちいただいたっぽい。まさかの公式(?)撮影タイム開催。ドイツ語圏や英国ならまだしも、極東から一眼持ってきて試運転撮る鉄ヲタはさぞ珍しかったことであろう。

動いても大丈夫と判断したか、しばらくしてゆっくり発車。わざわざありがとうございます。シャッターを切りつつ笑顔や手振りでお礼を。運転士さんと隣に立ったお兄さんも笑っていた。

走行データ取りに使うのだろう、屋根から側面にかけてにわか配線がテープで貼られているのが、いかにも試験中らしい姿。

ウィーンのことだからきっと片運転台だとは思うけど、バックスタイルは正面とほとんど差異がない。ともあれ、次に来ることがあれば営業運転に入っていることはほぼ確実。その日を楽しみにしつつ、さらに郊外へと去っていくのを見送った。

えーと。じゃ、そろそろ戻るかね。

試運転の通過を待っていたかのように、折り返し線にいた E2 が出てきた。これに乗っていこう。実は駅から別ルートを経由すれば往路も71で来れるんだが、復路の始発で座りたいからさっきはあえて6系統を選んだわけで。

途中までは来た道を引き返すコース。Simmering の手前には、絶賛工事中っぽい煉瓦造りの車庫がちらり。以前はここで保存車展示や貸切運転の出発などもあったようだが、現博物館(Remise)ができてからはそちらに役割を譲ったのかな。

旧市街と異なり、Simmering 付近は現代的なお店も多かった。実際の地元の暮らしはこのような風景の方が日常なのだろう。

20分ほど走って St.Marx で乗り換える。

そうか、これが Remise 行く時に使ったルートか。このゆるい坂を下ってくる感じに覚えがあるぞ。懐かしいなー。

そんな18系統で Hauptbahnhof に帰還。って、あれ? 前来た時はあんな高層ビルなかったぞ。駅本体に加えてさらにモダンになりましたな。

ちょっと間を置いただけで結構変わっている景色に驚きつつ、ロッカーから荷物を出し、再び18系統でさらに西へ。今回お宿を西駅付近にとったので乗り換えなしで行けるのは利点なんだが、残念ながら低床車じゃない方がまだ多いんですよねー。キャリーバッグをファイト一発で持ち上げるか、低床車を10分以上待つか。今回は前者となった。
ふぅ、ではお宿へ移動…って、あれれ?

二度あることは三度ある。またもや Flexity さんの試運転(今度は 302 号車)と鉢合わせ、ウィーン入り初日でなにかを使い切った感も若干ある序盤となった。

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