ひろしまのある一日 (2) 大正の浪漫走る・1

近隣のお宅を参考に、家中の窓にすだれを吊ってみて数日。こりゃいいわ。窓あけっぱでも外の視線が気にならず、それでいて風はバッチリ通って快適。昔ながらの生活の知恵というのはいいものだ。
さて先月の広島旅、前半はやっぱり例のあの路線から。

一旦改札を出て、いつものように広電1日乗車券をゲット。それを手に JR 構内へ戻ってちょいとワープ。JR で横川行くと近いなぁ。
なんで1日券買ってワープなのかというと、お目当てまで時間がなかったから。改札を出ると、もうじき発車するところだった。ふぅ、なんとか間に合ったか。

端正に並んだ窓。緋毛氈と呼びたくなる鮮やかなモケット。そして木目。

というわけで本日の第1イベントは「大正形電車」と呼ばれる復刻車である。冬限定のハノーバーと入れ替わりに、暖かい時期しか運行していない。車内に入るだけなら5年前の車庫でやってるんだけど、営業運転に乗るのはこれが初めて。

さすがに天井の木目は印刷物っぽいが、梁の木は本物。

単車だけどツーマン式。車掌さんが最後尾で乗降案内をしつつ、発車合図にひもをひっぱる。

ひもは車内のつり革付近を経由して運転台へ続き、あっちのベルが鳴る。しかし最初に見学した時も思ったが、いくら復刻版とはいえ博物館クラスの骨董品。通年ではないにせよ、これが今も現役で走っているのはすごい。

それにしても、乗務員室部分が風通し抜群。この日はとても暑く、乗っている方としては快適だったが、車掌さん的には結構怖いんちゃうかね。
なお客席の乗り心地ですが、結構揺れるっす。座ってる人がぴょんぴょんするレベル。

大正形は、基本的に横川と江波の往復だけ務めている。せっかくなので江波までおともした。

しばらくしたら折り返しで出発するだろうから、それまでのんびり眺めて待つ。

その間にも何本か電車が来ては、さっさと折り返し。この系統も意外と本数は多い。

お、出てきたぞ。

集電の役目をパンタに譲り、雰囲気重視で残されたトロリーポールがいい味出している。

なにか日独友好的な幕が張ってある。姉妹都市の調印をした記念日の前後に、毎年イベントを開いているらしい。

爽やかな空の下、大正電車はほどなく発車していった。

Like
Share

公開から30日以上経過した記事のコメントは締め切っております。あしからず。