ひろしまのある一日 (2) 大正の浪漫走る・1
23 Jun 2015
近隣のお宅を参考に、家中の窓にすだれを吊ってみて数日。こりゃいいわ。窓あけっぱでも外の視線が気にならず、それでいて風はバッチリ通って快適。昔ながらの生活の知恵というのはいいものだ。
さて先月の広島旅、前半はやっぱり例のあの路線から。
なんで1日券買ってワープなのかというと、お目当てまで時間がなかったから。改札を出ると、もうじき発車するところだった。ふぅ、なんとか間に合ったか。
端正に並んだ窓。緋毛氈と呼びたくなる鮮やかなモケット。そして木目。
というわけで本日の第1イベントは「大正形電車」と呼ばれる復刻車である。冬限定のハノーバーと入れ替わりに、暖かい時期しか運行していない。車内に入るだけなら5年前の車庫でやってるんだけど、営業運転に乗るのはこれが初めて。
さすがに天井の木目は印刷物っぽいが、梁の木は本物。
単車だけどツーマン式。車掌さんが最後尾で乗降案内をしつつ、発車合図にひもをひっぱる。
ひもは車内のつり革付近を経由して運転台へ続き、あっちのベルが鳴る。しかし最初に見学した時も思ったが、いくら復刻版とはいえ博物館クラスの骨董品。通年ではないにせよ、これが今も現役で走っているのはすごい。
それにしても、乗務員室部分が風通し抜群。この日はとても暑く、乗っている方としては快適だったが、車掌さん的には結構怖いんちゃうかね。
なお客席の乗り心地ですが、結構揺れるっす。座ってる人がぴょんぴょんするレベル。
大正形は、基本的に横川と江波の往復だけ務めている。せっかくなので江波までおともした。
しばらくしたら折り返しで出発するだろうから、それまでのんびり眺めて待つ。
その間にも何本か電車が来ては、さっさと折り返し。この系統も意外と本数は多い。
お、出てきたぞ。
集電の役目をパンタに譲り、雰囲気重視で残されたトロリーポールがいい味出している。
なにか日独友好的な幕が張ってある。姉妹都市の調印をした記念日の前後に、毎年イベントを開いているらしい。
爽やかな空の下、大正電車はほどなく発車していった。
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