梅小路に冬の賑わい (1) 長老のおでまし

大阪府内にも宣言とやらが出まして、都心に出る回数は減らす方向で。かといって週末の天気はそこまでよろしくなく、ご近所散歩もちょっとねー。てことで、買い物以外はおとなしく家でぬくぬくしております。暖かくなるまでの辛抱、なのかどうか。
さて今回は12月中旬、珍しいモノを求めて出かけたお話。

期間限定展示を求めて1年ぶりに梅小路へ足を運んだのは、師走も徐々に押し迫ってきた日曜日。

目的は 443 系。前回訪問時の EF200 とシキさんに勝るとも劣らぬ、一点物のレア車。役割としては、早い話がドクターイエローの大先輩。我々と似たような時期に生まれた、なかなかの古株である。

この車両、連結器がちょっと変わっている。と旦那さんに言われて初めて、なんかこう妙にごついというか、はてどうなっているのか。答えは反対側にあった。

双頭連結器といって、自動連結器と密着連結器の役割を両方果たせる機構。根元のピンでモードを切り替えて使うらしい。その時々に応じていろんな車両と連結するからこうなったっぽい。世の中いろんな仕組みがあるんやな。

ともかく、まずは車両の脇を歩きながら観察。

昔は東日本にも同形式が所属していたものの、すでに引退して現役はこの2両、クモヤ 443-2 とクモヤ 442-2 だけ。

地味に驚いたのが、上下の帯ラインが塗装じゃなく板を張ってあること。検査(検測じゃなくて車両自体のメンテ)のたびに塗り直す手間を省く目的だろうか。

あとで裏からも観たけど、「電気検測試験車」の書体がめっちゃ独特。すごくいい。「試」の右上の点が横に寝てくっついてたり、「験」の馬の点が省略されてたり。昔ながらの高速フォントに通じる味わいが漂っている。

塗装がつぎはぎなのは気にしたら負け。業務用らしい割り切り方とも言える。

ここの引き込み展示、なんといってもうれしい特徴は俯瞰できること。今回ももちろん足場に上がって楽しませていただこう。

運転台周囲に並ぶ小型カメラの砲列。手前にもちょこっとあった。

投光器はいまどきの LED に交換されているようだ。こういう細かいところが現役稼働の証。

イエローなどにもある覗き窓は、これまたカメラ等の機器でみっしり埋まっている。昔は肉眼確認も使っていたのかどうか。

そんな中、パンタに気づく旦那さん。架線の状態を検査する専用の仕様に違いない、普通の電車ではおよそ観られない形状にオプションあれこれ盛り。

結局、30分弱かけてじっくり鑑賞した。

日替わりでシールを撒いていたことを現場で知る。写真では伝わりにくいが、ベースカラーは金。もっとテカテカしてたらビックリマンシールっすな。国鉄世代の車両だから、そのくらいレトロなグッズでちょうどいいのかも。

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