ハマが愛した電車 (6) 港町の風景

何故かこのところ隔週くらいの勢いで懇親会が開催されておりまして、今日はひときわ大規模なものが1件。人生についていろいろ思うところある中、趣味仲間の皆様と交流を温めるのもまた有意義な時間の使い方やね。
としみじみしつつ、横浜市電最終回。ちなみにこの日の夜も懇親会だった。

保存館で展示されているのは実車だけではない。もうひとつの目玉がジオラマ。ちょうど休憩が終わった頃合いで走行展示開始のアナウンスが入ったので、つられて観に行ってみた。

この規模の施設としてはなかなか見事な O ゲージの情景。しかも背景をよく観ると、日本大通りに中華街、さらには日本丸。横浜のいいとこどりである。その結果、500 系と同じホームに市営地下鉄がいるトンデモ風景になっているのはご愛嬌。

もちろん市電も走行。展示車両と同じものが走ってくると妙に親近感がわく不思議。

つい2、3ヶ月前に定期運転終了したばかりのあけぼのの近況から、引退した 0 系や東海道に来ない 500 系のフォロー、さらには地下鉄車両の違い(同型でも若干の世代差がある件)に至るまで、やたらと詳しいアナウンス。やはり公営施設は正確さが命なのか。

ひとしきり観たところで、車両実物以外もおさらい。

523 号車の脇では、貴重な記録映像を編集したものがループ上映されていた。街の様子も工法も、時代が違えば随分と異なるものだ。

壁際では実車についていた備品類をあれもこれも展示。基本的には廃車からとったものだろうが、よくこんないちいち細かく残ったなと感心。ここが元々、全廃まで残った車庫の跡地だからだろうか。

余談だが、隣接地は市バスの車庫になっている。窓越しとはいえいろいろとよく見えるので、バス兼業の人にはたまらんかも。

話を館内に戻すと、今回のリニュでは車両本体以外にも気を配ったようだ。

各車両の脇には、電停のサイズと高さを再現した石畳敷き。ここの最寄り電停にあたる「滝頭」も中央付近に立ててある。

そして車両を見守るのは大きな時計。もともと横浜駅についていたものが寄贈されたらしい。
なんかこう、ここに保存されているのは市電単体というより「みなとみらいのイメージが強くなる前の横浜」なのかもしれないな。

そんなこんなで見物終了。

例によって職業病だが、案内図やらピクトサインやら、非常にいまどきらしくすっきりとしているのもまた印象的だった。

これで 100 円とはおそるべきコスパの高さ。横浜市民の皆様には是非おすすめしたいスポットである。て、どんなに多く見積もっても市民歴累計8年程度の自分が言うのも変だが。

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