あをによし都をつなぐ特急車 (2) 束の間の時

しばらく比較的いい天気が続いてからの、夕方からまとまった雨。向こう数日の予報にも傘マーク多め。これはアレっすね、そろそろそういうシーズン。となると週末のおでかけ先選択肢が絞られてくるわけで、快適な過ごし方を考えることにしましょ。
では5月下旬のちょっと旅、本題はこちら。

駅でおみやげを少々仕入れたら、そろそろ改札内に入っておこう。

待つことしばし、列車がやってきた。それが今回、奈良まで来ておきながら現地滞在ほぼ1時間で駅に戻った理由である。

あをによし。デビュー直後に撮ったくらいで、まだ乗ってなかったんで。

あれから2年経過。にもかかわらず全席指定のチケットは大人気、難波発着便はまるで取れない。そこで旦那さんが講じた策は、日中の奈良京都往復にターゲットを絞ること。作戦は無事的中、ネットの事前予約で希望通りの席を押さえることができた。

あの席です(車外から無理くり)。それぞれ窓に向かって斜め45度で座る斬新配置。眺望とテーブル使用が両立するのがポイントか。

ほどなく乗車開始。発車直後にかけて、車内だから撮れるものをちまちまと記録していく。

カーテンも外装の花プリントを思わせる柄。天平風って言えばいいんすかね。

通路の扉はモダン寄り。金属部は金色多め。

地上へ出ると、そう間を置かずに平城宮跡にさしかかる。観光バスよろしく、左手と右手に何が見えるか解説アナウンスを添えて。

じゃ、おやつタイムと行きますか。

さっき買った小さい三笠。要するにどら焼き。しっかり甘い。そして地味に食べ応えあり。これを大きくしてほしいと御所望されたあの御方、どれだけ甘いものお好きでいらっしゃったのやら。

車内売店に行ってみたら、おやつ販売と合わせて記念乗車証も配布していた。ありがたくいただきます。

近鉄特急の車内おやつといえばシェラトン謹製が定番で、当列車も例外ではない。車両を模した箱の中にはバターサンドが2個。レーズン等のフルーツが結構ごろごろ入って、しつこさもなく食べやすく。

ってなんだかおやつのために乗ったみたいになってるが、そもそも奈良京都の所要時間はたったの35分、できることは少ない。そして車窓はというと、序盤の平城宮跡が実質ハイライト、あとはスタンダードな郊外の景色。お天気いいから眺めてて気持ちいいのは確か。

じゃあ車内でも観察してよう。天井処理はこんな感じで、やはり随所に天平みのある柄を配置。

卓上のライトは正倉院の瑠璃坏をモチーフとしている。実物にもいつかお目にかかりたいものだ。

そして座席。家具メーカーの担当らしい。確かに、車内全体的になんかこうホテルのロビーのような雰囲気はだいぶあった。座り心地もなかなかだけど、長時間乗車だとつらいかも。つまり35分旅にはちょうどよかったのでは。

そうこうするうちに、あっという間の旅は無事終着駅に到達。

ここまで車内全体写真がなかったのは、概ね満席だったから。大半は海外のお客様。著名観光地ハシゴに最適なのかもしれん。

短い時間でしたがお世話になりました。またそのうち沿線で。

こうして、真っ昼間にもかかわらず1日の成果にすっかり満足してしまった当家。奈良を遥かに凌ぐ京都の人大杉にげんなりしたこともあり、速くて快適な(ただし立ち乗り)新快速でそそくさと大阪へ帰還したのであった。

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