夏暮れる西国 (4) 世紀を跨ぐ
18 Sep 2014
日中にご近所の学校から、運動会で定番の BGM(天国と地獄。文明堂ともいう)が流れてきた。週末が本番だろうか。わたしは非常に体育嫌いな子供だったので運動会本編は面白くもなんともなく、放送席で競技案内やってる方が向いてましたわ。純粋なお楽しみとしては弁当がハイライト。
さて8月関西はここから2日目。基本的に地味な話だよ。
和歌山市駅。数年前の和歌山訪問時は大阪から JR を使ったので、「市駅」は初めてだ。
豊橋の逆バージョンのような感じで、はしっこの1線だけ JR。奥のアレに乗ると和歌山駅に行けるのだが、今日の狙いはそこではなく、手前にいる方。これは加太線という支線の列車。
そう、この日のテーマは「南海の未乗車区間を徹底的につぶす」という地道な企画。
高野線は以前の高野山参りで制覇済、本線はあと一息。だが、南海は意外と細かい支線が多く、関空利用でクリアした空港線を除いても手つかずの線が4本もある。おそらく1日仕事になるだろう。
なわけで最初に着手したのが加太線。途中まではごく普通の住宅街だったのだが、終点のひとつ手前・磯ノ浦を出た途端に俄然「山の中」風の景色に囲まれ、線路にも緑化の波が。
市駅から30分足らずで、終点の加太に到着。基本的に南海の支線はほぼすべて「終着駅名=支線名」のようだ。
乗ってきた車両は 7100 系。なにげに結構ベテランだが、南海基準ではまだまだ若造の部類に入るようで。
それより、更にご長寿だったのは駅舎本体。
なんと 1912 年製。概ね開業当時の構造がそのまま残ったまま今に至っているらしい。いや、南海に古い駅が多いのは知ってるが、ここも 100 年超えだったのか。恐れ入りました。
上屋もよく観たら開業した頃のレールをリサイクルしてある。
細かいところだと、窓ガラスの一部は開業からずっと生き長らえているようで、なかなかあなどれない駅であった。
加太線は通常、概ね2両で運転されているようだ。
一応ホームは2本あるものの、こっちは1日にごくわずか使われるのみ。まあそんなもんだ。
まず最初の関門をクリアして、返しの列車でさくっと戻る。今日も思ってたより暑い。磯ノ浦の海水浴客はさぞかし気持ちよく遊んでいたことであろう。
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