短い休みに明け暮れて (2) 店の祈り
6 Jan 2021
雪予報が出るくらいには迫り来る寒波。明後日の昼まで外に出なくても済むよう、昨日のうちに買い物しておいた。のはいいが、店頭の生鮮品が肉を中心にごっそり消えてて驚愕。たまたま棚卸だったのか、やっぱみんな考えることは同じなのか。
さて年末年始っぽい写真、後半はでんしゃ以外で。
年越しを数日後に控えると、阪急では駅同様に百貨店も装いを変える。そっちを鑑賞するのも、すっかり恒例行事となった。もちろん担当は例年通り、いけばな嵯峨御流さん。旧コンコースの大きな空間は例年より明らかに人が少なく、通行人の合間を縫って撮るのが楽だった。
先頭(駅方)は「一陽来福」。最後の1文字は誤植ではなく、福が来てほしい願いをこめてのアレンジ。
「実」。もうじき開催される今年の歌会始のお題がその1字。縁起のいい南天と、それを活けた巨大な器のボリューム感。
「高砂」。同名の能で取り上げられる松を主役に、穏やかな時を願う意図。
「辛丑好文」。ズバリ今年の干支を赤べこでどんと据え、覆うのは梅。牛と梅って言ったらもちろん道真公である。
「鶴亀」。いかにも正月らしいめでたいモチーフで長寿祈願。
「慈光」。薬師如来と放たれる光を描いたもの、と言われると途端に仏像が見えてくる。正月には珍しく青が大きく使われてるなと思ったら、医療従事者への感謝がこめられていた。
締めは「兆」。龍頭鷁首という、貴人の舟に飾られる霊獣の彫刻をイメージしたもの。全部並べてみると、いかにも今年らしい内容やな。
せっかく来たので、ついでに別のものを覗いてきた。少し前に一部新作が登場した、三番街のレゴ。大劇場・箕面・えべっさんの18年設置枠をそれぞれ置き換える形となっていた。
阪神競馬場。あー、確かに。実際行った仁川もだいたいこんな感じやったし。馬の様子がちょっとずつ違ったり、観客以外に馬主っぽいスーツ勢ばかりいる区画があったり、毎度いろいろ細かい。写せる角度がないけど裏にはパドックまで再現。
嵐山。阪急の駅から渡月橋を経由して天龍寺までがぎゅっと詰まっている。駅舎(この粗いドットで駅名がそれっぽく見えるのすごい)の自社車両のみならず、渋滞する道路には京都バスや人力車の姿も。19年までは確かにこのくらい混み合ってたよなぁ。
そして神奈川沖浪裏。言わずと知れた北斎の名画を、まさかの3次元書き起こし。白波の造形は驚異的に細かく、翻弄される舟たちもしっかりと。つーか波の先端、そんなパーツがレゴにあること自体初めて知ったわ。
ところで、なぜ混雑を承知で梅田に行ったかというと、ステイホーム年越しのために必須だったんすよ。
おせちの受け取りが大晦日当日に限定されていたことが最大の理由。開店からあまり経たない午前中に突撃、2人で手分けして鴨鍋セット等も仕入れ、最低限の目的を達したら一目散に帰宅。例年なら食品売り場を前進するだけでひと苦労なくらいひしめきあっているのに、今回はふつうに歩けたから、それなりにオフピークできたのかもしれん。
こうして、おいしい料理とともに静かな年明けを迎えることができましたとさ。今の我々の胃袋には1段重でちょうどいい。
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