異邦人、香港へ行く (34) 機場快線

2日間遊び歩いたからか、今日は2人とも体調いまいち。どうせ天気もいまいちなので、おとなしく家事などして過ごす連休最終日となっております。
さて香港ですが、空港と都市部を結ぶ専用電車について改めて詳しく。

中環ピアから電車通りに向けてデッキを歩いていると、ちょうど中間くらいの位置に目立つ建物がある。

りんごストア朝から賑わってんなぁ。て、そこじゃない。観るべきはりんごマークではなく左の赤いマークです。この建物内に入っているのが、新空港に合わせてできた MTR 香港駅。

片隅の柱には、返還されて最初の行政長官の名が刻まれている。本来なら英領のうちにオープンするはずだったところ、工事の都合で1年遅れというのはよくあるお話で。

エアポートエクスプレス(以下、エア快)のうち香港駅と九龍駅では、事前搭乗手続き=インタウンチェックインができる。かつて日本でも数ヶ所でできていたはずだが、すっかり廃れてしまったのは同時テロの影響らしい。ともかく、使えるものは使ってみたいのと、純粋に楽なので、やってみることにした。

エア快に乗れるきっぷ(我々の場合はトラベルパス)でチェックイン専用改札を入ると、奥に各社のチェックインカウンターが空港とまったく同じように並んでいる。手続きの流れも空港でやるのとほぼ同じ。しかし、フラッグキャリアなキャセイのカウンターはど真ん中にあるかと思いきや、一番右端なのは意外だった。

実際に乗るときは、別の改札からホームに向かう。エア快は途中まで東涌線という別の路線と同じルートを走っているが、両方停車する駅では改札もホームも完全分離。エア快以外の電車では空港に行けないようになっている。

こうして、大きなカートだけ預けてしばしトラムを撮り、再び駅へ。今度はエア快に乗る。なお、さっき預けた荷物は、エア快の香港方に1両くっついている荷物専用車両で運ばれる手筈。

こちらがエア快専用改札。地下の閉塞感を思わせない高い天井。

案内もわかりやすい。全面ホームドアなのはこちらも同じことなので、かわりに液晶画面の中の電車を撮っておく。

初日の夜はとにかく宿へと急いだこともあり、車内写真もろくに撮れなかった。出発待ちの間に、改めて。
新幹線と同じくらいの軌間(1,432mm)に 2-2 座席ということで、クッションは硬めだが空間は余裕。荷物置き場も充実。通路も広い。当然ながら「空港アクセス路線」の必要条件はきっちり満たしている印象。

ほどなく発車。昼間なので、往路と違って車窓も楽しめる。といっても高速と並走だったりトンネルだったりも結構あるが。

青衣(電車が通って一気に人口が増えた、港湾地区な島)の辺りでは、香港クオリティ全開の細長マンション群が両側に広がる。その後、東涌線からねずみランド方面の線が分岐する際には、専用車両もちらりと見えた。車庫を通過したら、降りるのはもうすぐ。

というわけで、わずか24分で空港到着。なお、空港ができた後に1駅延伸されたので、空港は終点ではない。停車時間は相当長くとってあるけど、のんびりしすぎには注意やね。

両側のドアが開く。こっちが1タミ、あっちが2タミ。我々を含め、大半の人はこちらへ降りた。

近年日本でもちょいちょい観られる空港直結タイプの駅と同様、車内からホーム、さらにターミナル内まで、ほぼフラットに整備されている。もちろん直結だから天気にも左右されない。エア快往復タイプのトラベルパスを選んだのは、やはり正解だったようだ。

じゃ、最後に無理を承知で発車のお見送りでも。

ね。全面ホームドアは撮影に向かないんすよ。と腕のなさを言い訳しつつ、ターミナル内へと向かった。

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