異邦人、香港へ行く (25) 最長扶梯
14 Nov 2014
幸いにして副作用は市販薬の活躍で小康状態。ざっくり言うと原因のくすりが抗生物質で、攻撃対象が広すぎて若干余計なお世話してるのが問題なんすよね。それを別のくすりでフォロー、と。しゃーないんだけど不健康な話だ。
さて本日は鉄道でも船でも車でもない「のりもの」について。
いきなり余談だが、香港の市街地には必ずといっていいほど高頻度で登場するものがある。左下のオレンジの物体。これはゴミ箱兼喫煙所(上面が灰皿)。昔こんなにゴロゴロあったかどうかは定かでないが、丸くて愛嬌のある形。
で、2階に上がって左へしばらく進むと、建物を抜けたところで通路が現れる。
中環至半山自動扶梯。これも英語で Central-Mid-Levels Escalator と言った方がわかりやすいな。中心部から高台の地区へ移動するために公営で作られたらしく、要するに江ノ島のエスカーを無料にしたようなものである。高台の住民が下ってくる朝以外は上り運転。
エスカレーターとしては世界一長いということで、途中まででもいいからちょっと乗ってみることにした。
序盤からそれなりに傾斜がついているが、足元は平たい。ピークトラムといい、ある程度までの傾斜は平面でなんとかしたいのが香港気質なのだろうか。
最長といっても全部1本で繋がっているわけではなく、ところどころに踊り場を兼ねて途中から乗れる出入口がある。そのような場所でちょっと見下ろすと、表通りとはまた違う路地の表情。勝手な想像だが「昔ながらの香港」はこんな感じなのかなと。
たまに馴染み深いロゴも登場したりしなかったり。
なお、このキヤノン看板の奥、車が停まっている辺りに、おやつスポット・泰昌餅家がある。と気づいたのが1ブロック上った後だったので、ちょっと下って引き返し、おいしくいただいた。
途中で曲線コースを描いた後、一気に勾配が増す。1本1本も序盤より細切れになり、途中下車ポイントが増えたように思う。
屋根だけ観ていると、さながら駆け上る龍のようでもある。
そうなるとさすがに足元も、平面ではなく一般的なエスカレーターのように段差が生じる。
まだまだ上ることもできたが、電車じゃないので全線(?)制覇にこだわることもなかろう。文明の利器を使うのはほどほどにして、下りながら街並を鑑賞しつつ、ランチのお店をめざすことにした。
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