垣間見る物語 (3) 祭祀を迎う

当家では夏休みが終わりまして、自分も本格的に営業モード。と言いたいところだが、状況に応じてできることとできないことはあるもんで。ある意味時間の余裕はあったんで、地味で手間のかかるやつにじっくり取り組めたからよし。
なわけで7月の京都方面、最後に宇治からちょいと移動。

奈良線はスムーズに走って京都市内へ。さらに地下鉄へ乗り継いで中心部へ。大丸から地上に出ると、そこはもう非日常だった。

これまた久々(どうやら8年ぶりだったようだ)の祇園祭。宵山どころか宵々山ですらないが、せめて夕方を狙って来た。山鉾自体はこの通り姿を見せている。

まずは代表格の長刀鉾。当家では毎度「岸和田でいう宮本町」という理解に落ち着く、巡行先頭固定の鉾。

行き交う車の合間を縫って側面からも拝見する。

烏丸通を挟んで後方に函谷鉾。改めて観るとてっぺんの形状がけっこう異なる。

さっき「行き交う車」と書いたが、この期間中の四条通はえらいことになっている。実質片側1車線。そこをバスもタクシーも自家用車も走るもんだから、よく詰まる。信号でも詰まる。山鉾鑑賞はタイミングとの戦いでもある。

著名なお祭りのある町は祭り基準で回る。

町名はいうまでもなく、なんならビルに鉾の名前がつく。わかりやすい月鉾。

そして祭り専用の交通規制看板が作られる。一度作ったら数年は使えそうやし。

四条通をいったん離れて、南北いろんな道に分け入ってみる。

鉾を立てたら幅が埋まるような道にも鉾あり。これは菊水鉾。

なんか見覚えあるな。あ、前来たとき並んで中を見せてもらった鶏鉾だ。

長期の祭りはいつ雨が降るかわからない。備えは万全に。

山と鉾の違いをあんまり認識してなかったので、白楽天山を例に確認。山はてっぺんに松の木がついていることが多い(例外あり)。

などと歩き回っていると、旦那さんがあるものを発見。へぇ、こんな案内板もあるのか。

たくさんありそうな方へ進んでみたら、船鉾がちょうど提灯の取り付け作業を行っている最中。

一度つけたら巡行までつけっぱなしなのかはわからんけど、組み上げ中の姿は記憶にないのでちょっと新鮮。

再び四条通を渡り、あとは以北のものを周っていく。

山は小さめなケースが多いといっても、実際の大きさはそれぞれ。提灯の形状もそれぞれ。

新町通に入ったところで、沿道のお店が山鉾マップを配っていた。コレが序盤で入手できていればなぁ。後年の参考にしよう。いや、いまどきスマホで探せば何かしらあるんやけども、現場そぞろ歩きには紙の方が観やすくて。

人通りは暗くなるほどに増え、小さな山の脇でも通行は混み合う。

提灯のあかりがようやくいい感じになってきたが、その前に人間が疲れた。この後もっと人が増えるだろうから、夕飯は梅田に戻っていただこう。

こうして、日没を待たずして撤収となった。8年前より明らかに暑いし体力も減ってるのよ。

なんだかんだで、街のどこを向いても祭りの華やぎが感じられる。雰囲気は味わえたからよしとしよう。

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