名士が愛した近江 (1) 折衷する街
31 Jan 2019
そろそろネタを仕入れたいわけだが、いかんせん冬は候補に事欠きがち(数年前にも同じ現象が発生)。展覧会の類をチェックしていたところ、もうすぐフェルメール展が来ることに気づいてポチる。って翌々週からやし。今週末のネタ未だ決まらず。
さて引き続き昨秋の帰省寄り道、今度は復路のお話。
ここは近江八幡。観光的な見どころが駅からやや遠いところに集中しているため、候補地として頭にはあってもなかなか足を運べなかった。バスもありそうだけど、正直言って車が一番便利。
でだ。上写真は郷土資料館でして、この佇まいだけでなんとなーく「ただの街ではない感」ありますな。アレですわ、セールスポイントが建物自体にあるタイプのエリア。洋風も和風も揃っている、ちょっと珍しい場所である。
たまたま市営駐車場からすぐのところに、まず和風を代表するものが待ち受けていた。
一目瞭然。毎度おなじみ伝統的なんちゃらでございます。ここは新町通りといって商家が多く並ぶ道。
あるものは資料館として、またあるものは店舗として、リノベしつつも外観の雰囲気はよく保たれている印象。
上写真でいう右手に位置する旧西川家住宅は重要文化財。昭和初期に市へ寄贈され、補修などを経て今に至る。
立派な木をもつ家も多い。かの名高い近江商人の中でもいち早く成功した者が当地にたくさんいたらしく、家の構えの立派さとともに当時の隆盛を物語っている。
最初から来る計画を立てていたわけではなかった今回。「街がよさげ」程度の予備知識うっすい状態で突撃したものの、駐車場でもらったエリアマップが大活躍。マンホールに描かれた景色にも後でさしかかる。
角を北東へ曲がると、ほどなくしてこんな建物が登場。
もはや近代どころか現代の様相を呈しているように見えなくもないが、よく観るとわかるように近江八幡にとって非常に重要な場所。メンタームの製造元、近江兄弟社の本社(現在の本体は奥の建物らしい)。こちらに資料館があるようだが、残念ながら休業日。まあ日曜ですし。
そして道を挟んだ北岸に、なんだか微笑ましい銅像が設置されている。
花を差し出されている紳士が、同社創業者のウィリアム・メレル・ヴォーリズさん。今更説明するまでもなく、関西を中心に洋館をバンバン建てたあの大建築家。当家でも関西学院・豊郷小・浪花教会・東華菜館などなど過去に訪問済だが、もちろん八幡にも1軒どころじゃない数の作品が残されている。
彼の作品にフォーカスしたマップももらっているので、のちほど伺いますね。
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