旅立つ船の名は (2) 陸へ渡る橋

常駐してる会社の昼休みには、いろんなものがどこからともなく現れる。ある時はお菓子作りが趣味の人がケーキを焼いてくる。またある時は、実家から大量に届いたと果物の山ができる。いつもごちそうさまです。
さて引き続き大型客船を遠目に見学する会のお話。

神戸大橋は、実は徒歩でも渡れる。橋の上からなら、もっと近くで鑑賞できるのでは。てことで、橋に上がってさらに近づいてみる。

対岸からではよく見えなかった側面の様子や、乗船場となる神戸ポートターミナルの構造を、ここで垣間見ることができた。左舷に並ぶ救命ボートの列に、大きな船ほどそういう備えは重要だよねー、という発想になるのは、タイタニックの映画を観た人だけではないはず。

出航まではあと1時間ほどある。が、冬の日は短い。橋の西側を眺めれば、もう夕陽はだいぶ低いところまで来ている。

ターミナルのある区域までは10分もかからずに到達。

当然ながら、ターミナルの建物そのものが手前にあり、ここから船の全貌をうかがうことはできない。もうちょっと距離をとってみよう。

橋の延長線上の道は、そのまま三宮方面まで続いている。さすがに一気に歩くのはそこそこ疲れるが、歩けない距離ではない。ちゃりならもっと楽であろう。ポーアイ住民と思しき人々が、三宮で仕入れた買い物袋を手に戻ってくる姿も、実際にちらほら見かけた。

まあ普段使いするにはちょっとお高いんですよねー、このタイプの路線って。日本最古の新交通は、昭和の香りを駅舎から漂わせつつ、近年の新車投入でちょっとだけリフレッシュした表情に。

せっかくこんなところまで来たので、船が見える場所からちょっとだけ正面顔を拝ませていただいた。

やはり進行方向の凛々しさは独特なものがある。

隣接する神戸三宮フェリーターミナルには、宮崎行きの船。あれだって決してちっぽけな船ではないが、今では飛鳥ですら小ぶりな方に入るというから、世界のスケールは大きい。

その後もぼちぼち歩いて、市街地の外れに着いた。さらに歩を進めていると、なにやら興味を引くものが前方に。ちょっとあっちに行ってみよう。

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