春は西遊 ’13 (10) 神戸の沖ゆく銀・1

最近めっきり気温が上がってきたので起きるとまず窓を開けまくるのだが、今日も全開にしたらなんか寒い。たまにこういうことがあるから初夏は難しいねー。
さて、前回までの六甲ライナー編でピンと来た方もおられるかもしれない。まさか次はアレか、と。そのまさかです。

なんといっても六甲ライナーをもつ神戸新交通は、日本で唯一「1社で新交通2路線を運営している会社」という激レア事例なのだ。と、いうわけで。

そのもう1路線、ポートライナーの始発駅にやってまいりました。意外にも乗車は完全に初体験。
三宮といったら神戸最強ターミナル。そこに接続した意義はとても大きく、平日昼間でもきっちり行列ができるくらいの利用者はあるようだ。

ここでまたレア特徴。少なくとも日本の新交通は各駅停車がデフォの中、「快速」。昔はアストラムにも急行があったそうだが、10年近く前に終了済。はてさてどこの駅を飛ばすのやら。

普段遣いの地元民は最前とか興味ないみたいで、ふつーにいい席確保。

そしてさらにレア特徴追加。国内の新交通ではここだけポイント切り替え方式が大きく異なる。浮沈式転轍器というらしい。

上りから1番線に電車が入り、しばらくすると下り直進方向に切り替わった。ビジュアル的には案内板方式よりわかりやすいが、他で採用されなかったということはそういうことか。

さて、快速空港ゆき発車。といっても、なんのことはない、快速とは本土内の駅だけ総スルーという意味だった。ポートアイランド内はもれなく全停車。
で、島に上陸して最初の駅が中公園なのだが、ここでいきなり度肝を抜かれることになる。

なんすかその無茶構造はー!
開業当初、路線がループ状だったことは知っていた。それが空港開業で2系統運転となり(またまたレア特徴)、なんかいろいろと増築したようだ。帰りにまたじっくり線形観てみよーっと。わくわく。

無茶っぷりは他駅にも表れており、上屋形状からホーム位置まで上下線がなにかと違いすぎる。これが 80 年代と 2000 年代のデザイン思想の差か…。

なお、またしても思い出話で恐縮だが、この界隈にあるワールド記念ホールは大学の卒業式でお世話になった。本来は入学式もここなんだが、うちの年は震災の影響で行けずに講堂かどっかで簡素にやったような気がする。
じゃあなんで乗車経験がないのかというと、多分早朝に着付けして車かタクシーで行ったんだろう。着崩れ防止なのか袴の締め付けがきつすぎて、謝恩会の料理もろくに入らなかった苦い経験。

と、そんなホールの最寄り駅は市民広場。

従来からあるループ線との分かれ道。ポイントが示す通り、空港ゆきは直進。つまりここからが06年の延伸区間。言われてみれば、最後に接続したと思われるつなぎ目区間だけ側壁が新しい。

最近あちこち観ているせいか、上屋が大きく作ってある駅は財政状況が良い時、みたいな見方についついなってしまう。

仕分けで一躍有名になったあのコンピュータ「京」はこの奥のどこかにいる。やっぱ2番じゃだめなんですよねぇ。などとにやにやしつつ、まもなく終点。

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