予讃ものがたり (7) 街を走る蜜柑

関西も梅雨入りしたっぽいとかなんとか。初日から豪快に降ってたわ。こうなると買い出し手段のマイカー率が上がり、さらに向かう先も屋根のあるところを選びがちになる。同じ店ばっかりやと飽きるんで、降ってない日はあえて別の店を使おうかな。
さて連休帰省旅はここから3日め。

この日の夕飯は4人で外食と決まっていた。早く帰れるように、遊ぶのは近場がいいね。

そんなときにいよてつ。実家のある街に路面電車があるのは強い。年末年始と違って今回はちゃんと温泉駅の窓口も開いており、スムーズに1日券をゲット。

5月連休といえば3日連続旗日。今日はこどもの日、もちろん旗あり。

どこへ行こうか。期間限定っぽいモノを車内でふと思い出し、市役所前で下車。

ポイントは県庁。通常時は普通に薄緑色をした中央てっぺんのドームが、巨大な野球のボールに変身している。どうも今年のオールスターゲームを松山でやるらしく、その PR 用。厳格な外観におちゃめな施策。

ついでに県庁の建物を眺めに行こうとしたら、そこへ通りかかる坊っちゃん列車。あ、お手振りありがとうございます。乗ってんなぁ。

残念ながら、というより当然ながら祝日なので中には入れないが、おもてだけでも鑑賞。

足元に大きなゼロ。何かと思ったら、四国をちゃりで回るのを県が後押ししているようだ。なんかちゃりの人多い気がしたの、お遍路さんだけじゃなかった。

そして当然のように鎮座するみきゃんカー。実物は写真以上に派手。

なんなら記念撮影も可。

デコられてるのは本館のみならず、別館にもあれやこれやと。しかし「愛・野球博」は直球すぎないか。

そんな県庁を眺め終わった我々の目の前に、みかん色のやつが来た。いや全部みかん色なんすけど、1点モノがいるのよ。

…ん? 「みかん電車」て書いてるぞ。気になるぞ。すかさず県庁前電停へダッシュ。

そして乗る。車内広告全部みかん。つり革もみかん。無数にある県内品種をこれでもかと紹介。

おそらく食品サンプルの製造技術が存分に活かされている。
使用されているのは同社最古参グループの50形、中でも長老にあたる51号。木製の内装が、みかんと相性バッチリ。幕も現代化されてるし、まだまだ大事に使うという意思表明か。

この時のみかん運用は、上一万から城の北を回る2系統。そのまま JR まで乗ってこ。ついでに前回の教訓を踏まえ、車窓からお食事処サーチ。この結果がのちに役立つこととなる。

そうこうするうちに古町を過ぎて、そろそろ駅前。

あとで知ったが、これまで冬季限定だったのを4月から通年運行に切り替えたばかりだったそうで。

一方、駅前電停はやがて形を変えることが決まっている。

昭和の香りを濃厚に残した現在の姿をしているうちに、記録記録。

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