かわりゆく梅小路 (3) 御する空間

午後になって雷がよく聴こえるなーと思ってたら、にわかに暗くなり大粒の雨がすごい勢いでやってきた。しばらくして落ち着き、1時間もせずに止んだのだが、ある意味実に夏らしい夕立と言えなくもない。
さて梅小路ですが、蒸機の巻はここまで。

静態保存組は相変わらず淡々とそこにいる。

当たり前なんだけど柱が必ずあるから、複数の顔が見える立ち位置はピンポイント。

内側の高いところから背中を眺めれば、出撃準備はいつでも整ってます、風に見えなくもない。

そして恒例のクローズアップ。前撮ったかもと思いつつ毎回撮る。

今回改めて心に残ったのが、運転台とその周辺。

どれもメカメカしいのだが、やはり時代によって微妙に設計思想が異なっているのが興味深い。初期より中期のものの方がレイアウトが洗練されているとか、そういうところ。

レバーばかりのものもあれば、バルブが星座の如くずらり並ぶものもあり。

運転台に座ってみたことはあまりなかったかもしれない。座ってみた。

狭かった。でかい機関車のスペースの大半は「走る動力を生み出すため」にあり、人間の居住空間は本当に小さい。こんなとこにすぽっとはまって、長時間神経を尖らせている運転士さんはすごいわ。

窓もちっちゃい。この限られた視界から前方の安全確認をするのも大変。

ちょっとおもしろかったのが、車両によって「折りたたみ式肘掛け」が装備されていたこと。冷房なんぞない空間で、ここを使いつつ窓の外から涼を得ているのか。

あらん限りの機能をつめこんだ壮観な一角に、しばし見惚れる。

と、あれこれ堪能。そうそう、弁天町から引っ越してきた新顔も片隅にいた。

あちらでは近くで観る機会がなかった義経号。さすがにガラスの中にいただけあって、ぴかぴか。

後方がえらい派手でびっくり。ともあれ、今後はこちらで引き続き大事に保存されていくことであろう。
そんなこんなで蒸気機関車館をあとにした我々は、公園の方へ向かうことにした。

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