空と海との翼には (5) 黒の星々

林檎製品多数のマイ環境、最近 OS をアップデートする機会が多い。あいぽんも例に漏れず、最新版にしたら横置き充電中に時計やカレンダーが表示される機能が増えた。便利そう…と思いきや、卓上時計を観る習慣があまりないのである。
さて7月九州旅はちょっとしたボーナスタイム。

博多へと戻るかもめの車内は、往路とはまるで別路線のようだった。

見渡す限りのビジネス需要。さっきは海外のお客様で延々にぎやかに時が過ぎていったのに。つーか今日金曜だから、こっちが平日本来の姿なのか。長崎まで通しで在来線だった時期も、きっとこんな感じだったのだろう。

ゆったりしている間にもう武雄温泉。駅に書いてないから車内表示を使っておこう。それにしても、いまどきの表示器は文字にドットもなく綺麗に出せるものだ。と、3色 LED の新幹線に慣れた人の感想。

来るとき気づかなかったが、デッキにもしれっと飾り帯などが施してあった。

あわただしくリレーかもめへと乗り換えを済ませ、さらに進む。途中で追い越した列車は「さが」だった。ロマンシングサガと佐賀のコラボ、こんなことまでやってたんか。

ビジネスのお客さんたちはどこかへバラけていったのか、だいぶ空いた車内。本領発揮は土日なのか、やっぱり全線開通してからが勝負なのか。いずれにせよ、せっかくできた路線は有効活用されてほしい。

ところで、旦那さん調べによると、博多にアレがいるはずだという。到着前から左右の線路を覗いてそわそわ。見当たらない。てことは、まだいるかな。

いた。しかもなんと都合のいいことに、すぐ隣。

「ななつ星 in 九州」。四季島(東)や瑞風(西)に多大な影響を与えたであろう、JR 九州が誇る超豪華寝台列車。しかし存在は有名でも、お目にかかる機会が全然ないまま10年経過。ようやくの初対面となった。

と、そこへゲストが登場。

まっくろな DE10。ななつ星の回送専用とも言われている機関車。つまりこれから回送。

点々とギャラリーが見守る中、徐行で近づき、一旦停止からの連結へ。

どでか展望窓に向かっての作業は慎重に進められる。

そうこうするうちにリレーかもめ回送が去り、遮るものはなくなった。

ということは、今なら各車両見放題ってことすね。急いで1両ずつ見て回る。

7号車は、この1両でたった2部屋しかないデラックススイート。障子の向こうは見えないながらも、なんせこの広さ。さぞかしくつろぐことであろう。

それにしてもつやつやが過ぎる。阪急でもよく悩まされる問題「真横撮影が自分入り」不可避。

光線状態の悪いところもあって写真は中略としたが、22年に一部リニューアル、客室数を絞ってさらに豪華な旅と(つまり、よりお高く)なっている模様。

そして専用牽引機関車 DF200-7000。77系客車とお揃いのデザインは実に統一感があって美しい。

綺麗やなぁ。いつまでも観ていられる。と言いたいところだが、そうは問屋が卸すはずもない。ここは多忙な博多駅。

手前ホームにソニックが入ったところで、10分鑑賞会は終了。じゃ、そろそろお宿にチェックインしますか。

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