君が幻になる前に (1) 不穏の空

ふと気づいたら、就職後毎週 28A を撮っていた。勿論 29A も合わせて撮るが、特に前者は先に消滅する運用ということもあって余計気になる。ということでちょっとまとめてみた。まずは24日。

久々すぎて忘れてたけど、私服で会社勤めというのは服のバリエーションが問われる。物足りない分を、土曜の休みに買いに行く。さて、梅田に行くか三宮に行くか。そんな局面でつい、三宮の延長線上に西明石が見えてくるのは仕様です。
服と靴の下見を済ませたところで、きっぷを安く仕入れて西へ。

それにしても、ひどい曇り。前日まであんなに青空やったのに。それでも来たのは、もう時間がないから。天気がどうのと言っている場合ではない。
広角の絵は夏の晴天下で撮れたから、今回は望遠で。

よっ、お先に。待避の700を横目に駆け抜ける。
700の顔と信号機を両方スレスレでクリアできたのはいいとして、暗いなぁ。この空じゃ順光も逆光もあったもんじゃない。
…ん? と、いうことは。

上りホームへ移動し、東京方で待つ。今なら西向いても撮れる。
徐々に同業さんが増えてくる。別にただ増えるだけなら構わんのだ。しかし、この日は違った。1人だけ、異様にわたしの至近距離をうろうろする人が。一旦遠ざかったと思ったら、また無言で近くまで来て立ち止まる。その繰り返し。
正直、怖かった。こないだ姫路で「無礼者」に出会ったときは呆れたとか引いたとかそういう気持ちが強かったけど、恐怖を覚えたのは初めてかも。
最初に接近した際の「こんにちは」があるかないかで、受ける印象はあまりにも違う。せめてわたしから言えれば良かったけど、声をかけることを拒否するような雰囲気の人っているよね…。コミュニケーションが楽しかった博総の鮮やかな記憶に、水を差すような出来事だった。

動揺しつつ構図を決めて待つ。746A が来るまでの長かったこと。
ここに来るとつい脳裏に浮かぶのが、あの 7174A スジの臨時。前週土曜(=博総の前日)にも W が走っているだけに、期待してしまうのは仕方ないところ。だが、何も通過しないまま15:30になった。今日は無しか。
と無念をかみしめている場合ではない。振り向いて、29A お迎え用の準備に切り替える。

まぁ結局暗いことに変わりはないが。そして再び振り向くと、

その空はまるで、こちらの心中を映し出したかのような色味を醸し出していた。考えようによっては、晴天では絶対に出せない雰囲気。こういう変な空もネタとしては悪くない。

例の不気味な人と一刻も早く距離を置きたくて、すばやく移動。まだ撮っている方の邪魔にならぬよう、ちょっと離れた所から車内を観察。

あ、まだ大人仕様だ。確か現存の V は全部お子様化する可能性があったと思うので、むしろ素の状態が貴重になるかも。

妻面付近もだいぶ汚れてきた。2階級降格されて運行区間も狭くなったけど、今いる編成たちがフル稼働に近い状態で走り回っているという点では、最盛期と変わらないね。

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