緋色の散歩道 (1) 喜びの記録

梅雨明けもまだだというのに、夏さんが本気出し始めたようです。これはヤバい、と午前中にエアコン始動。わりとしっかり稼働してるってことは、やっぱ気温あるんすね。寝具にも先日からひんやりアイテム導入済。今年もがんばって乗り越えましょう。
さて今回は6月第2週末、初訪問となるエリアで遊んできたお話。

大阪を出て京都を越えて、我々はこんなところにやってきた。その土地の特徴を、お食事処の食器が雄弁に語っている。

いい色ですなぁ。あ、これはそばつゆの器だよ。他の器もいい風合い。

通りすがりのそば屋で昼食をいただく。塩でもいける十割そばに、近江牛(実質ミニすきやき)。お値段まあまあしたしカードも使えなかったけど、おいしゅうございました。

ランチを済ませてから、便利な観光駐車場に車を収める。今日は町歩きデー。さ、歩くぞ〜。

というわけでここは信楽。昔はここだけで単独の自治体(町)だったけど、現在は甲賀市の一部になっている。

信楽といえば焼き物。昼食の器ももちろん信楽焼。心なしか、川の土すらそんな色合い。

橋を渡って少し行くと信楽駅に着くのだが、真っ先に目を引くのは駅舎ではない。

どどーん。信楽焼といえばたぬき。にしても、でかいな。電話機がおもちゃに見える縮尺。

駅前にはこんな感じでたぬきが何匹も鎮座している。おそらく駅名の板も陶器と思われるものの、たぬきのインパクトが強すぎて。

当地の貴重な移動手段、信楽高原鐵道。というとアレを想起せざるを得ないけど、それはおいといて今回は乗車しません。また今度。

そのかわり(?)車庫が見えるとこまで行ってみた。ラッピング車の姿もちらりとうかがえる。

もうしばらくすると列車が動くのだろう、待合室には複数人の姿、駅前にはタクシーが待機。

そんな駅をあとにして、駅前からまっすぐの通りを進む。

訪問先に信楽を選んだ理由はズバリ、信楽焼のお買い物。食器、そしてたぬき。後者は玄関に置けるミニサイズがあればベスト。

以上を念頭に置きつつ、まずは町自体を拝見しましょう。

と、いきなりここで足が止まる。

少し前まで「信楽伝統産業会館」だった建物。現在の名称は「旧」を冠しており、会館は駅近(観光駐車場隣接)に新築。それなら旧館は使わなくなるのが普通だけど、使い続ける大きな理由があった。

『スカーレット』。4年くらい前(19〜20年)にやってた朝ドラですね。の、実際に使ったセットや道具の類が展示されている。この手の企画はせいぜい半年か1年で店じまいが相場なところ、その期間がコロナにぶち当たってしまい、延期や期間延長を重ねた結果、4年過ぎても普通に開催中(現在は週末のみ開館)ということらしい。

道路沿いにはこんな立派な看板まで出ている。もはや常設展と見分けがつかないレベル。

展示内容は大きく分けて2種類。まずはセットを拝見。

焼き物を作る工房。丸椅子や座布団など、いかにも昭和中期な雰囲気。乾燥中(という設定)の器、ああいうの瀬戸の博物館で観たぞ。

理科室を思い出させる釉薬の瓶や天秤。焼き物って化学の側面も相当あるよな。それにしても、木材のウェザリング具合はさすがだ。セットっぽさを感じさせない工夫がいろいろあるに違いない。

こちらは穴窯といって、登り窯より古い形式。あ、神棚ついてる。仕上がりは神のみぞ知るってことすか。

古い陶器のかけら、作ったのかと思いきやまさかの「本当に古いやつ」。主人公のモデルとなった方からお借りしたとのこと。

小道具や衣装などを展示するコーナーでは、年表と称してドラマのあらすじが網羅してあった。ある意味、未見の人にもやさしい。

ちなみにこれはオープニングで使用の品。焼き物テーマだからクレイアニメとろくろ。なるほど。

ご当地系ドラマあるある「県内出身者が出演」、本作の場合は西川貴教氏。さすが滋賀の星。という縁でサインを残したホワイトボードは、一般訪問者の寄せ書きコーナー。よく読んだら新しい(2024 と明記のもの複数)。こうして今なお一定数の人が訪れているからこそ、展示も続いているんやな。

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