産業興隆の息吹あり (7) 器を生む窯業

3月に入ったからといって、気温がすぐ上がるかというとそんなことはなく。まだ風が冷たかったり、真冬仕様の布団は暖かかったり、朝起きたら窓がかなり結露してたり。今年は桜が早いかもって話もあるけど、まず彼岸まではぬくぬくと。
さて昨秋のおでかけ、ついでにもう1ヶ所。

せっかく愛知県まで来ておいて、昼で帰るのももったいない。そこで第2チェックポイントとして提案したのは、クルマとはまた違う意味で愛知名物にかかわるエリア。観光以外の目的にも思い当たる節があったので、行ってみることにした。向かったのは隣の自治体、瀬戸市。

へー、これはまたずいぶんと立派な建物で。

「瀬戸蔵」。案内掲示の雰囲気が示す通り、瀬戸市営である。もともと市民会館があった場所に、ホール機能に加えて資料館やショップなどを備え、観光用途をプラスした施設を建て直したようだ。比較的リーズナブルな駐車場も備えており、ありがたく恩恵を享受。

「せともの」の表現が示すように、焼き物で著名な土地。まずは2階にある「瀬戸蔵ミュージアム」を見学に。ここでも入館料に JAF 割引が効く。さすがクルマ社会。

ちょっと昔、せともの最盛期の市内をイメージして再現された建物や施設が並んでいる。その中心となる工房。土を練る機械とろくろが床下で連動するなど、手作業の側面もありながら工業的な設備もあったことに驚く。

急須と思われる型が大量に並ぶカウンター。窓際は絵付けの席。

建物の外には、整形を終えたものがずらり天日干し。

釉薬をかけたら、焼き物に欠かせない窯の出番。実際この距離にいてはさぞ熱いことだろう。

窯のかたわらにあった器は、ひとまわり大きな型のようなものに収められていた。大量生産向けの工夫かな。
工房内では工程の紹介映像も流れていたが、そこはだいたい頭に入っているのですんなり理解できた。結果的に瀬戸が先になったけど、信楽も行きたいんだよなぁ。阪急で買った信楽焼カレー皿がすごくいいので。

そうしてできあがった器が、近隣の店先に並ぶ。

昭和中期までバリバリ現役だったであろう絵付け火鉢。

こんなごはん茶碗や小皿なら、今もきっとたいていのご家庭にあるはず。

瀬戸が名を馳せたのは国内に限らず、輸出も昔から盛んだったようだ。

あぁ、こういうの知ってるわ。ウィーンの王宮にいっぱいあったわ。なるほどね。

3階は瀬戸以外も含めた焼き物の歴史を網羅したコーナー。古代の出土品から近代の工芸品まで、さながら年表を立体化したような趣があり、紙資料よりも説得力ある展示。

珍しいところでは、等身大レベルの巨大な造形物も。と、恒例の旦那さんものさし。
そんなミュージアム内にもうひとつ特徴的な展示があったんだが、その話を混ぜると長くなるので次回に続けよう。

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