さくらさくら ’16 南海編 (4) 坂攻めの駅

ちゃりで雑用あれやこれやをこなす。ハナミズキやらツツジやらがあちこちで見頃になっていて、走るだけでお手軽に春の彩りを楽しめる。着る物もだいぶ薄手で済むようになってきたし、屋外の行楽はこれからがいよいよ本番やね。
さて高野線花見の会はまだまだ続く。

1駅戻って降りたのは、以前の高野山参りで「こんなとこでも意外と乗降客がいるもんだ」と驚いた覚えのある駅だった。紀伊細川という。

駅舎内を一見すると、ふつうの小さな駅。当たり前のように木造建築が残っているのは南海クオリティということでもうさして驚くポイントでもないのだが、当駅最大の特徴は外に出て知った。

出ていきなり階段。しかもただの階段ではない。

えーと、左上奥に見えている柵の辺りがホームです。なんすかこのスーパー高低差。写真でお伝えするのが難しいけど、数段降りたらもう転げ落ちそうな気がして足が止まるレベル。

なに、反対側はもっとアクセスしやすいのではないかって?

まあこっちはスロープなんで、ましと言えなくもない。ないんですけども。

最寄りの集落がどのくらい下にあるかというと、これ以上乗り出したら身の危険を感じるような崖なんでこれまたお伝えしづらい。とにかく、2つあるルートがいずれも急坂。ようこんなとこに駅作ったわ。

駅舎脇には、今日の駅員さんのものと思われるバイク。こんな立地でもスロープがあるから使える通勤手段。
なお、紀伊神谷には及ばないまでも南海第3位の細々駅(乗降実績人数2桁)にちゃんと駅員さんがいたのは、ハイキングコースの起点になっているのも要因のようだ。実際、滞在中に見かけた降車客は、いかにも歩きやすい格好ですたすたとスロープを下っていった。

今回、IC カード非対応駅からの乗車は、神谷・細川ともに「乗車駅証明書」を駅員さんにもらう形となった。その方式にどうしても慣れておらず、ついつい運賃分の現金を窓口に差し出してしまったのは秘密。
ともかく構内に入り、買っておいたおにぎりをもぐもぐしていたところ、駅員さん再登場。次に来る電車の片方が天空だと教えていただいた。では、桜と組み合わせてみよう。ただしホーム端の立ち位置は定員1名様。しばらく考えた結果、旦那さんはホーム端、自分はホーム上にて架線柱に身を潜める。あとで旦那さんの写真を確認したところ、自分の姿はほぼ隠せていたようだ。

ぼちぼち見頃の花を横目に、鮮やかな列車が去る。駅員さんは車掌さんと安全を確かめ合う。

交換相手の各停もスムーズに発車。緑の中へ消えていった。

次の電車でスタート地点に戻るとしよう。

て、この車両さっきも乗った気がするぞ。まあ橋本以南固定運用だしそんなもんか。

前述の通り赤い列車は見かけなかったが、そうでない普通の車両でも車内はとても赤かった。

そして再びの九度山。バスもやっぱり赤かった。

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