さくらさくら ’16 南海編 (3) 人見ずの駅

なんとなく思い立って今夜はカレー。ちょっといいルーになると、チャツネやら何やらが別添でついてくるが、あれは実際美味いのか、それとも気分的な演出程度なのか。今日のはこれ書いたら食べるので、現時点でお味は未知数。
さて月初の高野方面、今日はあんまり春っぽくない話。

次の電車で、今度は数駅。終点のひとつ手前で、我々だけが降りる。

紀伊神谷。対向列車の乗客が不思議そうにこちらを観ている。

その理由はだいたい察した上で来ているんだが、この後ビジュアル面から納得することになった。

構内踏切から駅舎の横を抜ける通路。まるで昭和の学校のようなエクステリア。

かろうじて人員配置された簡素な窓口。高野下で使えたイコカも当てる機器がなく、駅員さんに精算をお願いした。

そして外観。あー、これは秘境駅と言われても仕方ないっすね。後でわかったことだが、1日当たりの平均乗降者数なんと11人。南海管轄駅で最小。我々2人分、ちゃんと2016年度実績にカウントされるんかね。

そんな秘境駅だが、クルマ利用者も含めれば意外と人は来るかもしれない。なんでも、駅すぐ脇が撮影地として知られているらしい。てことで行ってみたが、陽射しがなくて暗かったり雨上がりで足元の障害物が多かったり、いろいろ無理があったのは残念。皆どうやってんのやろ。

とにかく駅全体が大きくカーブした中にあり、見通しはあんまり効かない。

ホーム自体もそこそこ細いし。
ていうか、寒いな。到着早々、高野下の日なたでぬくぬくして片付けた上着を急いで取り出した。それもそのはず、標高 100m に満たなかった九度山から 400m 近く登っていたのだ。そりゃ気温も違いますわ。

そうこうするうちに、再びこうや上下が続けて来るお時間。

安全確認に勤しむ駅員さんの手を煩わせぬよう、内側に下がって通過を待つ。

極楽橋寄りは長いトンネルになっている。通過を待って振り向き、トンネルを抜けてさらに登っていく後ろ姿を光の穴に収める。しかし登ってんなー。塔ノ沢を思い出す。

しばらくすると、山を下る方も登場。いかにも歴史のありそうなトンネルを抜け、迫り来る山肌を横目に颯爽と通過していった。

では、そろそろ引き返すとするか。

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