太陽と雫の中で

久々にいいものを観た。雨なのにカメラ持ち歩いててよかった。

木曜。データ移動に疲れて近所を散歩。池のほとりのベンチから、気まぐれに1枚。

さて電車はどこでしょう。って土地勘ないと厳しいか。
10分に2回、踏切と走行音を聴きながら、山裾に広がる住宅地をしばらく眺めていた。5年以上同じ家にいた記憶がない。この2年ちょっとで馴染みになった風景も、いつかは遠くなる。だから観れるうちに観ておきたい。

そんなことを前日に思ったせいか。金曜の午後、かつてご近所だった地域を観たくなった。以前住んでいた家の脇、空きテナントの目の前に、ちょうど小型車が1台収まる路肩。エンジン止めて、雨粒だらけのフロントガラス越しに北側を望む。

駅はないけど、線路はすぐそこ。時折なにかが通過する。
この構図は変わらない。だが裏手にあった社宅の跡には今、似たもの同士の戸建が並ぶ。10年前に写真を撮っておいてよかった。

じゃ、帰るか。上からは雨、西からは陽射し。慣れた道を進み、坂を下ろうとした瞬間。
…!
とっさに脇道で U ターン、広い路肩に車をつけて外に出た。

しっかりアーチを描いた状態の虹を観るのは半年ぶり。偶然のショータイムにしばし見とれる。

いつもの坂に続く道と、いつものマーチ。そこに曲線がひとつ加わるだけで、日常はちょっと違って見える。

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