はこね夏づくし (9) 美を飾る森・2

立秋過ぎたからかね、過ごしやすくなったような気がしないでもない。単に台風接近で風向き等の影響で空気が冷えたのかもしれんけど、理由はどうであれ快適な気温に近づくのは歓迎っす。あ、でも明日は屋外で過ごす時間帯が必ず一定以上発生するんで、できれば雨は勘弁願いたく。
まあそんなわけで箱根の旅最終回。

ピカソの世界を堪能した後は、再び屋外を巡っていく。

物販を兼ねた建物の先に、無骨な塔。近寄ってみると反響音が多数聴こえる。螺旋階段で内部を上がれるようだ。お子様で賑わっていたので、邪魔はしないでおこう。

大半の作品は芝生に直置きしてある。その周囲に木々が多く並ぶ場所だと、いかにも「彫刻の森」の名に違わぬ不思議な光景になる。

入口で渡されたパンフ一式をぱらりと観たときに、ひときわ気になった作品があった。その現物にようやく遭遇。

決して行き倒れではない。作品名「密着」。大地にべったりくっついているということだが、密着を通り越して芝生に埋まりかけている。これ、作者本人が自分の型をとったらしい。芸術家とは身体を張った職業でありますな。

べったりしている傍らでは、これも当施設の紹介写真によく登場する像がどどーんと構えていた。

さらに進み、登山電車がチラ見えする線路沿いエリアへ。

何故かこんなところに目玉焼き。普通なら理不尽極まりないが、アート空間ではなんでもありになる不思議。

おっ、これこれ。人が延々と連なった構造物、観たことあるぞ。調べ直したところ、どうやら夕刊フジ(いうまでもなくフジサンケイグループ傘下)のテレビ CM を記憶していたようだ。グループ他社でもよく使われてたっぽいから、当施設のシンボルのひとつと言えそう。

そして開けた丘の上に、「密着」と並んでツボった作品「終りのない対話」。シンメトリーな2枚の羽はそれぞれ風を受けるが、受ける面の向きが違うのでバラバラに回転する。協調とは程遠い。こりゃ確かに終わらんね。

ところで、テレビに疎い当家は全く意識していなかったのだが、我々が箱根を訪問する直前、中井さんの番組で登山電車が題材になっていたらしい。またバッティングっすか(北勢線に続いて今年2度目)。

番組で取り上げられてたのとまったく同じ立ち位置がここですね。

そんなこんなで芸術鑑賞を終え、電車で湯本まで降りてきた。

最後に乗ったのもやはり旧型。タイミングよく、対面には復刻カラーの LSE。一時的に昭和感満点なホーム。

駅上のカフェでトレインビューなランチをいただき、風祭でかまぼこを買って帰った。馴染みの店が徐々に増えてきたのは、気楽に来れる県民の特権かな。

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