羽越、雨のち晴れ。(1) たそがれの朝

台風すごいっすね。我々は昨夜さいたま泊でさっき帰ってきたのだが、途中で何度か局地的豪雨に見舞われながらの高速走行はなかなか肝を冷やすものがあった。あんまり被害が大規模にならんことを願うばかり。
さてここからは、えらい前のことのような気もするが6月第2週の遠征のお話。

前夜に家を出てガンガン走り、新潟県内に入ったところで SA にて仮眠。まだ陽も昇らぬ時刻に動き出して、やってきたのはとある田園地帯の著名撮影地。

最初に通過したのは、定番構図とは反対方向からやってきた貨物だった。日本海側の動脈の一角を担う信越本線は、荷物運びにおいても重要な役割を果たしている。

朝いちの旅客も姿を見せた。山間部ではまだまだ現役バリバリな 115。

観ての通り、降りしきる雨。日本海沿岸が全体的に悪天候な日だったため、わざわざここまで来た理由であるところの主役も30分以上の遅延を背負っていたようだ。

S 字カーブの奥に、その姿がようやく現れた。車体が雨を弾き、輪郭をぼんやり白く浮かび上がらせる。

前月末に廃止が決定したトワイライトエクスプレス。駅での撮影なら過去に何度もやってるけど、混み合う前に一度きちんと沿線で撮っておこうと、以前別列車をここで撮った旦那さんの発案で場所を決めた次第。
お揃いの黄色いラインが、木立に囲まれた薄暗い景色でもはっきり見える。専用列車の編成美はやはりいいものである。

綺麗な弧を描いて、背後の大カーブを走り去っていくまで見送った。

せっかくここまで来たので、ついでにもう1ヶ所お立ち寄り。そう遠くない別の S 字カーブで、貨物を待ってみた。

雨をものともせず駆け抜けるレッドサンダーの勇姿。長大編成がカーブを埋め尽くす。たっぷり積まれたコンテナの描く曲線も見応え充分。

1日1本しか来ない「おはよう信越」にもたまたま出くわす。
本当はもう1本貨物を待とうかと思ったが無理だった。いや、ダイヤ乱れもあったのだが、雨がとんでもなく激しくなったので。まさにバケツをひっくり返したような大惨事。おはようを撮って車へ避難しようとするも、豪雨すぎてドアすら開けられない始末。とうとう耐えきれなくなって逃げ込む頃には、2人ともすっかり濡れねずみ状態であった。いやはや、朝からハードである。

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