霞か雲か旅路を覆う (5) 渓谷の線路

明日の遠出に備えていそいそと準備。といっても荷物の内訳はほぼ固定メンツだし、着る服を昨日までに決めといたので、荷造り自体はあっさり終了。残念ながらお天気がいまひとつって話なんで、傘を忘れないように気をつけよう。
なわけで帰省からの寄り道旅、最後に鉄分おかわり。

そもそも祖谷へ向かうには、大歩危駅付近で国道から県道へ分け入る必要があった。ので、祖谷から帰ってくるとそこは大歩危。せっかくだから以前使ったことのある撮影地にも寄っていこう。
しばし進んで、大歩危洞門近くの商業施設に駐車。コンビニやモンベルなどがあり、トイレも完備で便利。過去訪問時にそばを食べたお店も隣接している。おっと、もうすぐ特急が来るぞ。とりあえずそのへんで撮っとくか。

撮り逃さなかっただけよしとしよう。南風9号は定刻よりわずかに遅れていたようだ。

駐車場の片隅に設けられた、川を望む小さな休憩スペースの対岸、木々の間から特急はちらりと横顔を覗かせて去る。

あの列車と大歩危駅で離合して、逆方向の特急も来るはず。構図をいろいろ探った結果、洞門の北側まで移動して待機。

今度は南風16号が一面の緑の中を抜けてくる。

おそらくこの立ち位置が、第二吉野川橋梁をもっとも観やすいのだろう。ほぼ真横からの橋、新緑を交えた急斜面の森、独特の岩場、そして青々とした川面。その景色をゆく特急は繁忙期らしく堂々たる5両編成。

駐車場へ戻ると、単行の各停がちょろっと走っていった。

さらに北進。小歩危駅を通過した後、旦那さんの提案でもう1ヶ所へ足を運ぶ。うちの車が通れる程度の細道をせっせと登り、駐車場に収まってカメラを手にしたところで、にわかに響く走行音。急いで向かうと、

南風11号と思われる後ろ姿をかろうじて捉えるにとどまった。ほら、そこのトンネル手前。

ここは小歩危展望台。どうやら自治体(三好市)が整備したものらしく、看板裏には「まるごと三好戦略課」とある。要するに観光部門のことですね。課が積極的に宣伝しているのか、はたまたどこぞの SNS で口コミが広まったのか、我々と前後して訪れたのは海外のお客様ばかり。むしろ日本人を見かけなかった。

ざっくりこんな感じの眺望が得られる。左手前の木の下にもアクセス可能(旦那さんが立っている)。草木によって線路はやや見えづらいらしく、鉄道抜きでの映えフォトにはお使いいただけるかと。

吉野川での水系アクティビティはこれからが本番。すでに楽しんでいる人もいる。あれは立ち乗りの舟、サップか何かだろうか。

大歩危のコンビニで、駐車場代がわりに飲み物とおやつを仕入れておいた。ここ最近の当家でにわかにブームのたべっ子どうぶつシリーズ。30分以上来ない列車を待つ間にいただく。

それにしてもすごいロケーション。振り返れば急斜面、へばりつくように住宅数軒と畑らしきもの。展望台は遅くとも22年までには完成していたようだが、新名所を作って盛り上げようという心意気やよし。

のんびり待つことしばし。南風18号がようやくやってきた。

て、なんか色が違うな。その理由はすぐにわかる。

四国名物アンパンマン列車だった。土讃線には赤と黄色の2編成が走っており、これは「きいろいアンパンマン列車」。1両だけノーマル車が混じっているのは繁忙期増結によるものだろう。
今回観た特急はすべて 2700 系。ここ数年で 2000 系から置き換わったらしく、四国の車両更新は地道に進んでいるのだろう。

じゃ、そろそろ本当に帰りますかね。

阿波池田付近から高速に復帰、淡路島経由の定番ルートはとてもよく晴れていた。

淡路 SA で甘味を補給。コーヒーの紙コップについてる橋の絵、雑と見せかけて見え方の特徴を実によくとらえている。

ほら似てるっしょ。
フェリーや貨物船を眺め、しばらく風にあたったところで、混む前に帰ろう。もっともこの日は渋滞らしい渋滞もなく、すんなり帰宅成功。洗車に行く余裕すらあった。旅程を平日に収める作戦は吉と出たらしい。

ということで今回のおみやはこちらになります。

大箱は会社用、あとはタルト等おやつとジャム類。マーマレード1瓶を除いて綺麗さっぱり完食済。

そしていつものタオル屋さん。ハンドタオルはさっそくハンカチとしてレギュラー投入している。

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