この時代の端境に (6) 小駅に逢う

買い物以外は比較的のんびり過ごした3連休。先週どーんと出かけたこともあるけど、それとはまた別の事情もありまして。旦那さんの再検査の都合で、いろいろと制限が発生中。秋の行楽を満喫するのは後回し。ま、そもそも最近また暑いわけだが。
さて春連休帰省、後半もわりとゆるゆる日程で。

翌日。昼前にぶらりと出発、今日もまた41号線をしばらく北上して、やってきたのは飛騨小坂。

昭和感あふれるゲートが駅前にあった。飛騨地方あるある「わりとどこ行っても温泉」はここでも健在ということか。

通過なら何度もしているが、乗り降りしたことはない。せっかくなので駅舎見物。

現代の視点でもおしゃれに見えるログハウス風の建物。あとで調べたら、80年以上前の開業当時からだいたいこんな感じだというから恐れ入る。エントランスが神社風なのは、御嶽山へのアクセスを意識してのことらしい。

無人駅となったのはここ10年以内のこと。広い待合室は綺麗に整えられている。この手の駅にしては椅子も立派なのは、1日数本ひだが停車することも関係ありそうね。

とはいえ、近年の利用実績は1日あたり2桁。行き交う人の姿もほとんどない。自分たちが車で来ておいて言うのもなんだが、著名な観光地の駅以外はまあこんなもんか。
つーかここも下呂市なんだよな。大合併時代を経て、飛騨地方は白川村を除いて3つの市にまとめられてしまった。母方本家一族が多く住む飛騨地方、未だに下呂といえば旧町域が浮かぶし、叔母の家が高山市というのも違和感。

なんにせよ、駅が綺麗なことはいいことだ。

でだ。小坂に来た主目的は駅ではなく、国道からの俯瞰。いわゆる有名撮影地のひとつである。立ち位置を決め、待つことしばし。

飛騨川の対岸に、いかにも長そうなひだ登場。昼前の下り列車、高山へ行くのにほどよい時間帯。

このあたりでも山桜がまだ残り、新緑が出始めの頃。

ホームに収まりきらない10両の列車が停まる。どうやらこれは、ひだ5号&25号。後ろ4両が、1日1往復の大阪便である可能性が高い。レア物に当たったと喜ぶべきか、朝出てもこんな時間かかるんかと驚くべきか。

数分後、8号と思われる上りの通過ひだもあらわれた。どっちがより遅れていたのかは不明。

それを待つ間にちょっと構図を変えてみた。なんの木かはわからんけど、鮮やかな桃色で春らしさをプラス。

こちらも8両とそこそこの長さ。林業の最盛期には森林鉄道も来ていたという貯木場の脇を過ぎ、静かな山あいの町を抜けていった。では、昼食のことも考えて少し移動しよう。

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