運び屋たちの週末 (3) 旅路かさなる

午後ひまやったんで、今まで使ったことのない散歩コースを試す。参道の痕跡に時代を感じる神社とか、江戸期の街道や水路の気配が濃厚な狭い道の住宅街などを経て、ケーキ屋経由で帰宅。なかなかいいコースだった。カロリーのことは気にしたら負け。
では引き続き2月の富田駅からのんびりと。

貨物側はしばらく動きがなさそうなので、駅本来の来訪者であるところの JR でも眺めてしばし過ごす。

また快速みえが来た。日中は毎時1本の運転とのことだが、まだ8時台。朝はちょっと多いのかな。

関西「本線」と名乗っているとはいえ、そこまで列車本数が多いわけでもなく。のどかな時間が流れる。

ただ歴史の長さはそこかしこに漂っており、例えば島式ホームの上屋ひとつとっても、側面の飾り板は往年の定番デザイン。廃レールを活用した柱があるのも定番。

そしてこのロングなホーム。かつて名阪輸送の主役を担い、お伊勢参りの輸送も担った、ながーい列車が発着していたであろう名残がここにある。駅の有効長にゆとりがあったことは、結果的に貨物輸送にもちょうどよかったわけで、今はそっちの利点の方が大きそう。

一方、さらによく観ると三岐の旅客輸送の名残も発見。

30年以上前で時が止まった駅名標は、下部の広告枠もまた昭和の香りを漂わせる。

貨車の連結や機回しなど、旅客線とは別の意味で人の手を介する機会の多い貨物線。注意喚起も大事です。

忘れた頃に構内アナウンス(無人駅なので自動音声)が鳴り、列車がやってくる。

お、南紀だ。ひだとまったく同じ形式(キハ85)なので、見覚えある感が半端ない。そして鹿よけのゴツさも半端ない。

下りのみえも来た。みえは以前、東京からお伊勢参りの際に片道利用したので、乗り心地と性能がよいことはわかっている。ただ指定席を取る時は、進行方向の席を確保する努力をしましょう(苦い教訓)。

9時台最初の名古屋ゆき電車は、到着の10分ほど前からどんどん人が集まってきて、一斉に乗り込んでいった。といっても合計で10人少々。当駅の1日あたり乗降客数は数百人というから、それなりに賑わうひとときを目撃したことになるのだろうか。

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