実録・おひとり様物語 山陽編 (3) 3時間06分+5分

思った以上にハードな行程だったっぽい。帰って早々、風呂行くまでに2回くらい寝落ち。起きたら微熱。いやはや。
では往路の続き。尾道をさっさと出なければならなかった理由についても少々。まぁお察しの通りだが。


どことなく有人時代の面影を残す改札を抜け、電車を待ちつつおにぎりを食す。1個食べたところへ着いた各停で1駅、糸崎からシティライナーというものに乗る。要するに快速だが、その名前のイメージと実際の車両があべこべだったのには笑った。だって各停がアーバン流の速そうな幕にステンレス車体で、快速がいかにも往年の国鉄、しかもやる気のない白幕って。
とはいえ、ある意味それも期待通り。國鐵廣島とかなんとか揶揄されるくらいだから、どんな年季の入ったやつが来るんかなーと内心わくわくしていたのは否めない。その國鐵っぷりを観たいというのも、目的のひとつだったりする。

時間帯がよかったのか、車内は一時ボックス席独占できたほど空いていた。

愛称に「シティ」がつくとはとても思えない山間部を進む。途中で八本松に停まり、次は瀬野という案内を聴いて、少し前に知ったセノハチという名所(難所?)を今から通ることに気がついた。思わず前方窓を注視。

R400 という標識が何度も見え、その通りに右へ左へカーブが続く。勾配を示す数字は2桁。車窓を埋め尽くす草木の真緑。いろいろと豪快だ。見通しのきくカーブもあったから、長い貨物がえんやこらと行くのは絵になるやろなぁ。

瀬野から先、通過する数駅の間に景色は街らしくなった。広島での5分停車の隙に、自販機へお茶の補充に走った。再び動き出した車窓に、JR とは異質の電車が映る。

市電との並走。しばらく行った先には、昔ながらの路面電車らしい車体も数本寝ていた。かつては小倉にも路面電車があったせいか、ちょっと親近感と、今も現役で走ってることへのうらやましさを覚えた。

市電の終点、宮島口。厳島神社の鳥居はごく小さく見えただけ。市電も気になるし、連絡船が鳥居に近寄るのも魅力。尾道だってラーメンくらい食べたかった。どうやら、広島観光はまともに腰を据えてやるべきもののようだ。そのうち是非。
そんなことを思いつつ、海側の景色は少しずつ変化してゆく。島影が小さくなり、行く手には別の街。岡山近辺では山側だったので、こっちに座ったのは正解だった。
雰囲気が変わったなと思ったら、岩国だった。県境というのは目に見えることもあるらしい。次の目的地まであと一歩。やたらと目立つ蓮畑などを眺めながら、乗り過ごさない程度に気合を抜くひととき。

そして、徳山。下車駅に着いた。
昼過ぎに尾道を出て、糸崎から約3時間。そんなに長いこと1本の電車に乗りっぱなしだったのは、とても久々だった。新幹線で2時間半はいつものことだし、長時間ならながらの圧勝だけど、真昼の在来線ではなかなかあるもんじゃない。多分。
國鐵の乗り心地は別に悪くなかった。非リニューアルの115は初体験だが、113ならかつて東京でも大阪でもよく乗った。似たようなもんだよ。

などとホームでのんびり振り返っていたわけでは、ない。むしろダッシュ。入場券を速攻で買い、エスカレーターを駆け上がる。
きたー!

いわゆる「夢の超特急ふたたび」な青の0系、659A のお迎えからお見送りまで。本日最大のハイライトはここですから。なぜって、そりゃ勿論「通過待ち」のため。
ただ、同じことを考える人がわらわらいることに気づいたのは、アングルを変えようと下りホームへ走って移動した後だった。上りから広角で撮るべきだったかと悔やんだが、もう移動時間がない。遠くから撮って手前の人はカットするしか。
さあ、今日のその時。659A+29A。

…その、なんだ。露出上げ過ぎとかズーム寄せきれてないとか色々ツッコミはあろうが、人を避けて撮るだけで精一杯。それでも避けきれずトリミングしてやっとこれだよ。あと3ヶ月の組み合わせ、果たしてリベンジの機会は得られるだろうか。

徐々に夕方らしくなり始めた空をしばし眺めて、再び在来線ホームへ向かう。長い1日はまだ終わらない。

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