ほりでい奥多摩 (5) 雨に煙る橋

連休初日は小さな用事の詰め合わせ。銀座で旦那さんの修理レンズを引き取り、六本木でゆるい写真展を楽しみ、新宿で旅行用品の買い出し。真昼で快晴の新宿なんかめったに歩かんから、ちょっと新鮮に見えたわ。普段は「天気いい=撮影日和」で出かけちゃうからか。
なわけで8月の青梅線散策最終回。

思い出話に花が咲いたところで、さくっと駅へ戻る。

見慣れた中央線フェイスだが、緑多い山間部で観るとちょっと印象が違って見えてくる気がする。めったに来ないエリアだし、もうちょっと寄り道していきますかね。

鳩ノ巣の次に降りたのは、御嶽の隣、沢井という駅。

屋根つき跨線橋をそのまま駅にしたかのような、至って簡素な造り。と思いきや、なぜか駅事務所部分に五重塔みたいなかぶせ屋根。なんなんだあれは。その謎は後で解ける。

そんな駅から坂をぐるりと下り、車道沿いに少し歩くと、なにやら土蔵や茅葺き屋根が見えてきた。

小澤酒造の酒蔵。事前に申し込めば見学もできるらしい。ここでは澤乃井という日本酒が有名、と酒好きな旦那さん。ここでおみやげ購入、というつもりも若干あったのだが、当家的にちょうどいいサイズの瓶は生酒のみ。この後何時間持ち歩くことになるかわからんかったので、やむなく断念。
酒蔵の付近には、庭園を中心に小澤酒造グループの売店などが多数集まっていた。ここで冷たいおやつでも、という目論みもあったものの、残念ながらそういうものは置いてなかったようだ。

しょうがないのでとりあえず川でも眺めておく。

川には吊り橋がかかっており、対岸にお寺らしきものがあった。後になって調べたところ、寒山寺というお寺のお堂と判明。駅の謎屋根はアレだったのか。

最後に、せっかくなので鉄ヲタらしく沿線撮影でもしていくことにした。
だがしかし、ここでとうとう雨が本降りに。でも下車しちゃったし、次にここまで来るのいつかわからんし、かまわず突撃ですかね。てことで、折り畳み傘でなんとかしのぎながら撮る。

沢井のさらに隣、軍畑という若干難読な駅の近くにある、奥沢橋梁。なんとなく「ミニ余部」的な趣のある鉄橋だ。沿線有数の撮影地であることも頷ける。
すぐ来ると思っていた電車は、予想時刻よりさらに10分近く後になってようやく現れた。夕方時間帯にさしかかり、日中ダイヤより通過時刻が後にずれていたようだ。

駅へと引き返しながら、ほどなくして現れたもう1本も別角度で鑑賞して撤収。

それにしてもおなかがすいた。御岳でハーフサイズの麦切りを食べてからというもの、以降ろくにコンビニもなく、途中でおやつを仕入れることも叶わず、お茶だけで動き回っていたところに追い打ちの雨である。軍畑に戻って電車を待つ間、ベンチからほとんど立ち上がることはなかった。
この後まっすぐ立川まで引き返し、ちょっと早めの夕食をとってから帰宅の途に着いた。都心部から離れて活動する時はなにか食料を持ち歩こう、というのがこの日の教訓。

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