Review – TM NETWORK TRIBUTE ALBUM -40th CELEBRATION- / 2024.05.15

正直に言うと「他の人が歌ったりアレンジする TM」に本来はあんまり興味がなくってですね。だからリリース決定当初は迷ってたのに、ラインナップ観た瞬間に手のひら返して即ポチ予約した御品物。送料節約のため楽天経由にしたところ、ちゃーんとフラゲ日午前に届いてめでたし。
世の中(FANKS 以外)的にはもっぱら「B’z のげわい」ばかり先行しているイメージもございましたが、それで済ますのはもったいない。とりわけ自分が期待していた枠は期待通り以上、その他も含めてとっても楽しめた。てことで、ちまちま感想文など。

もくじ

Disc 1

歌詞カードの最終ページでクレジット観ながらの鑑賞をおすすめしたい。特に編曲担当。納得感増すから。
だいたいどれも「自作」と遜色ない個性がにじみ出ているなというのが全体的な印象。持ち歌にしか聞こえない仕上がりの作品も複数。購入の決め手となった方々(02、04、10)が予想を上回ってきたのと、ガチ勢な方々が関わってる分(09、11)の丁寧なお仕事が沁みたので個人的には満足です。

01. GRe4N BOYZ – SEVEN DAYS WAR
誰かと思ったら GReeeeN か(今年改名)。ストリングスアレンジで壮大さもありつつ、直球というか素直というか、あんまりいじることなく真正面からカバーしに行った印象。編曲が nishi-ken 氏とあってなんとなく納得した。

02. CAPSULE – Self Control
思ってた通りの中田節。ど頭から変化球投げてくるイントロ(ちょっと昔の Perfume に近いノリ)といい、1拍単位で変態的にくるくる変わるコードといい、完全に自分のフィールドに持ち込んだ音色構成とか、こうでなくっちゃねってやつで安心した。

03. B’z – Get Wild
意外にもピコピコ感が強く、ギターも松ちゃん在籍時のライブ版フレーズを忍ばせるなど、まるで B’z 初期(〜90年代初頭)のよう。不思議に思っていたら「Arranged by 中田ヤスタカ、松本孝弘」。なんだとー! そこが組む想定はなかったよ!

04. 澤野弘之 feat. SennaRin – BEYOND THE TIME
こりゃすごい。澤野氏のお仕事は銀英伝(今やってる方)の主題歌とガンダム劇伴くらいしか明確には知らんのだが、メリハリの付け方にしろトラックの構成にしろ、もはや自作のようである。でありつつ A メロのアレとかはちゃんと入ってるし。

05. ヒャダイン with DJ KOO – Maria Club (Remix)
本曲だけ Remix(ボーカルトラックはオリジナル)だが、そんなんどうでもよくなる陽気パワーに圧倒される。「ディスコ」の時代設定を後ろにずらした結果、もともとの夜っぽい雰囲気を完全にふっとばす景色が爆誕。初聴取時つい笑っちゃったわ。

06. 乃木坂46 – BE TOGETHER
実質「あみバージョンのカバー」と考えてよろしいかと。キーもあみと一緒やし。そら坂道系がやったらそうなるわ。自分はほぼ聴かないジャンルではあるが、おそらく普段やってる曲がこういう感じのアレンジなのかな?という印象も受けた。

07. 西川貴教 – LOVE TRAIN
西川くん自体の安定性は言及するまでもない。が、この編曲だけ他人の気がしないな?と思って確認すると「Arranged by TK SONG MAFIA」って要するにスタジオスタッフの皆様じゃないですかー。漂う「先生み」を耳が感知したようです。

08. 松任谷由実 with SKYE – Human System
音色まで含めてびっくりするほどユーミン。「SKYE」にご主人の正隆氏が名を連ねてるとわかって納得しかない。この選曲は先生からの提案もあったそうだが(後述の番組にて言及あり)こうなると予想してのことならお見事。

09. 坂本美雨 – TIMEMACHINE
参加陣の中ではトップヲタといえるガチ勢、美雨ちゃん。原曲と自作の個性を両立するやさしい世界観が構築されており「ファンだからこそ大切にしたい」という意思が伝わってくる。編曲の原摩利彦氏は教授作品にも多く参加とのことで、納得の音色。

10. くるり – STILL LOVE HER
「冬の日ざし」を思わせる、エレクトロなのに温かいほわほわした音色が心地よく、柔らかな4つ打ちに身を委ねたくなる。あと重要なのがアウトロ。しれっと This Night 混ぜてきたぞ! 幸せだったあの頃の回想で失恋の苦味が増すやつでは。

11. 満島ひかり – ELECTRIC PROPHET
役者の印象の方が強いからか、台詞で語っているというかミュージカルっぽくも聴こえる。アレンジはミト氏(これまたガチ勢)、やはり原曲尊重の姿勢を強く感じつつも、抑制のきいた音色は別方向にドラマチックで聴きごたえあり。

余談:FM 各局での解禁祭り(主に関西)

発売1週間前くらいからあちこちで先行オンエアされ始めたので、追える限り追ってみた。B’z の全国初出が COCOLO だったことはわかっている。オンエア回数も B’z が飛び抜けており、1日複数回もザラ。首都圏の状況は知らんけどきっと何かしら流れてたよね。満島さんは NHK-FM に番組をお持ちで(5/12に先生出演)、そこで担当曲初出はそりゃそうだ。

  • 5/8:B’z、くるり
  • 5/9:坂本美雨
  • 5/10:CAPSULE
  • 5/12:満島ひかり
  • 5/13:ヒャダイン with DJ KOO、GRe4N BOYZ、西川貴教、松任谷由実 with SKYE

優遇がひときわ目立ってたのは COCOLO とα station。前者(B’z 以下多数初出)は先生や御三方のゲスト出演番組も複数、後者(くるり、CAPSULE、ヒャダイン初出)はお昼の番組が TM 推し月間だったため幅広く初出を供給いただいた。
ちなみに COCOLO、5/13の田家秀樹さん担当番組では2週連続で御三方ゲストに呼びつつ大量にかけてた上、5/14に日付が変わったところで全曲垂れ流してたからね。

こないだの城ホールも主催だったけど、公演終わっても推してくれるのありがたいね。

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