Review – シティーハンター THE MOVIE 史上最香のミッション / 2019.12.07

よもや同じ原作からの映画を1年に2作品観ることになろうとは。20代の頃は結構映画館通ってたけど、当時ですらそんなこと一度もなかったわ。むしろ他の映画1本も観てないんで、文字通りの意味で CH に始まり CH に終わる1年と言ってもいい状態。
では鑑賞記録を極力ネタバレ回避で。て、シティーハンターにネタバレも何もないか。

もくじ

Get Wild の醍醐味

2月の劇場アニメ新作に引き続き、鑑賞動機のトップが「げわいを再び大音響で」だったことは確か。実写、しかもまさかのフランス制作とあって、第一報を耳にした際は主題歌差し替えも想定していたものの、公開迫る時期の特報でげわい、さらに観た人の口コミでもげわい。あぁこれは観に行って大丈夫なやつだ、と判断いたしました。それを知った旦那さんも安心して参戦。
もちろんエンディングテーマだから最後までかからないんだけども、いざその段になると「獠と香の他愛ないシーンで止め絵→漫画の1コマ風に加工→げわい」の見事な様式美を決めてくれたんで満足。フランス語だらけでさっぱり読めないエンドロールの中、挿入歌一覧の一番目立つ中央にどーんと TM や先生の名が記されるのは、不思議さと感慨深さがたまらんね。先生もこっそり鑑賞して喜んでくれてるといいな。

いろんな意味で大人向け

今回も最寄り上映館が梅田 TOHO の一択。鑑賞2日前に思い立って座席確保しておいたが、比較的空いてそうな正午またぎの回を選んだのは正解だったようで、続く午後いちの回は満員御礼。もちろん観客の平均年齢は当家とそう変わらず。

ちょっと小ぶりの部屋だったことを差し引いても(当館のスクリーン10は結構コンパクト)賑わうのはいいことだ。

それにしても、元から「もっこり」要素が欠かせない作品ではあるけれども、おフランス流はさらに濃ゆかった。出だしから早々に「大事なところを隠す処理」が登場。その処理自体も二次元版を踏まえたネタでにやりとさせられるが、あれもしかして本国では入ってないんじゃないのか。
他にも真面目な話のはずの店内がアレだったり、理由あってお色気スイッチ入ったみなさんがぐいぐい来たり。あれだけ大胆だと日本の地上波では無理なんじゃないかと言われるのも納得。そんなオトナ展開を逆手に取って「この環境に置かれてそれ…?」という笑いどころになっている面もあったりするのが味わい深い。

うらやましい高火力

いうまでもなく銃火器の類は頻出。肉弾戦を交えた格闘あり、カーチェイスあり、大爆発あり。その大半が CG ではないように見受けられる。本物ならではの迫力や爽快感。現代日本では撮影許可や予算の問題で難しい気がするので、そういう意味でも海外制作は正解だったかも。
また、そんなバリバリのアクションシーンに時折挟み込まれる小ネタが絶妙。小さな挙動をテンプレ的に繰り返した結果、最終的に噴き出す展開も。伏線回収がうまい物語に駄作なし。
ちなみに小ネタといえば、最後のアレは本物を飛ばせたんですかね。動物プロダクションがあればそのくらいするか。

というわけで

げわいだけでなく全体に「いつものシティーハンター」の様式美が貫かれていたのは、監督兼主演(!)のフィリップ・ラショー氏に感謝しきりである。漫画アニメの実写版、しかも海外制作、でまさかここまでのモノが出てくるとは思わなかった。「実写化のお手本」「フランス料理屋でうまいラーメンが出てきた」等々、巷の絶賛コメントに偽りなし。
せっかくなんで、プライベートアイズとまとめて Blu-ray セットとか出してもらえませんかね。そういうの出たら買う。

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