産業興隆の息吹あり (4) 後を追う模索

冷え込みがややゆるみ、ぼちぼちのお天気。だが世間的にはまだ気を遣う情勢により、催事もろくにやってない。ので、近場の空いてるとこをちょっと覗いたり、駅前でうまいものを買ったり。多少なりとも家の外に出るだけで気分転換にはなるもんだ。
さて昨秋のトヨタ博物館、そろそろ折り返し地点かな。

ここで舞台は2階から3階へと移る。

上がってすぐの出迎え役はクラウン。「いつかは」と後年に謳われる名車の原点。

1950 年代後半以降、現代まで続く歴史の後編となる展示エリア。その序盤で、いきなり超個性派が待ち構えていた。

なんだこれは。もはやロケット並みに飛びそうな感すらあるぞ。特に後ろ。

製造元がキャデラックとわかると、なんか納得。アメ車ってこういう重厚長大イメージあるよね。

戦争で痛手を負ったのは、なにも日本に限ったことではない。復興に伴って欧米でもクルマ作りを改めて考えていった結果、異なる側面が各地で出てきたようだ。

キャデラック同様、どんどん大きくなっていくアメ車。とにかく広い国土を快適に移動するには、そりゃ車内は広いほうがいいし、エンジンは強いほうがいいに決まっている。

逆に小型化を推し進め、デザインの魅力をさらに磨いていくヨーロッパ各国。現在流通している欧州車の纏う雰囲気に通じるものが、ずらり並んだ顔からも感じられる。

その過程でたまにキワモノが混じるのが、いかにも欧州っぽくていい。

さて、日本はどっちへ行くか。

狭い日本、小さい欧州車はいいものだ。だがアメ車のかっこよさ、そこに痺れる憧れる。

欧州を見習えば、見た目に凝った小型車が生まれる。軽自動車という、一般の自動車よりひとまわり小さい日本特有の規格ができたのも、生活道路を快適に移動するためだろう。

一方で高級路線に振った大型車のカテゴリーでも、グロリアなど名を馳せるモデルが出たり。

戦後しばらくアメリカに占領されていた影響は、クルマのデザイン傾向にも及んでいたかもしれんね。

オリンピックを無事終えて、高度経済成長に国内が湧く中、満を持して(?)トヨタの看板商品が登場。

カローラの初代。発売からすでに半世紀が経過、現在に至るまでトヨタを代表するブランドであり続けているのは、よく考えるとすごいこと。

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