さくらさくら ’24 東山・高台寺編

春に飛ぶ「こな」といえば代表格は杉檜だが、当家の近所ではもうひとつ厄介なクヌギというものがある。対人間もアレやし、屋外に置いてる物がえらいことに。物干し竿はざらっと、白いはずのクルマはうっすら黄色く。ひえー。今度水で流さんと。
さて京都の花見はさらに別スポットへ。

ねねの道もまた、コロナ前と遜色ない膨大な観光客でごった返していた。かく言う当家も2人増やしているわけだが、このような場面で自分を大きな棚に上げておくのは仕様です。そんな道をしばらく行くと「朗報」が掲示されていた。

しだれ桜満開。いいね。ぜひ拝見しよう。

高台寺。いつも素通りばかりで、せいぜいこの石段を下から眺める程度だった。ようやくの初訪問。すでに相当な距離を歩いていた足にはこたえるが、がんばって上る。

拝観料を納めて進むと、頭ひとつ抜けた立地が幸いして祇園閣が正面によく見える。その展望の先に墓地。

ここの木がとっても素晴らしい咲き具合。なんせお墓なので地上物を写さない努力は必要だが、供養にも効きそうである。

満開と告げられていたしだれ桜は、現在工事中の棟を回り込んで方丈の室内から間近に観ることができた。

静かな庭にすっと立つ1本の凛々しさ。四方にまんべんなく枝が伸びているあたり、長年にわたって丁寧に手入れされてきたであろうこともうかがえる。

なお、方丈に入らず庭の外周からでも拝見可能。これはこれで白砂や勅使門も含めた別の景色としてたいへんよく整っている。

せっかく境内に来たので、他の建物なども観ていこう。

池に囲まれて建つ開山堂(重文)。右手には、斜面の住宅地にあるエスカレーターを想起させるような長い廊下。

臥龍廊といって、もう一段高いところまで続いている。上にあるのは霊屋(おたまや、と読む。同じく重文)。

そちらまで上がった際に、龍の体内を上段から眺める。地形に沿って建てられたゆえの独特な形状。

霊屋の中は撮影できないが、ここには秀吉とねねの像が厨子を挟んで仲良く並んで座っている。最初から明確に狙ったわけではないが、結果としてこの日は「秀吉ゆかりの醍醐寺→ねねゆかりの高台寺」で豊臣家をハシゴしていたことになるな。

謹製ゆるキャラのようなものがあちこちにいらっしゃった。かわいい。

ねね様がお亡くなりになって、今年でちょうど 400 年。見えざるお招きでもあったのだろうか。

境内をあとにして石段を下りると、すぐ近所にナイスなスポットを発見。

そうと知らずに門をくぐったが、どうやら高台寺系列(?)のショッピングモールのようになっている一角だったらしい。で、これは入ってすぐのところにある甘味処「乃あん」さん。

宇治のお濃茶ソフトクリーム、おいしゅうございました。昨今のいろんな情勢、および京都の海外需要を鑑みるに、770 円というお値段はおそらくまだ良心的な方と思われる。

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