歴史ものがたり紀行 (1) 信仰する大名

今日が雨ってのは事前に言われていたので、一発勝負すべく晴れた土曜に花見(を兼ねた鉄分補給)を敢行。屋外を歩き、撮って回るだけで、かなりの気分転換になった。去年は近所の桜を眺めただけで終わっちゃった分、埋め合わせになったかな。
さて今回は3月最初の週末、あの話の続き。

昼食と称して聖地巡礼に出かけた高槻。いくら阪急沿線といっても、当家からはそれなりに時間のかかるエリア。はるばる来ておいて、これだけで帰るのももったいない。そう考えて午後にひとつ予定を入れておいたんだけど、店内にて旦那さんがふと思い出す。高槻といえばアレだよね、アレ。
店の所在地は城北通と呼ばれる道沿い。城の北というからには、南下すれば城があるのでは。マップを確認すると、徒歩圏内に城跡を発見。腹ごなしに行ってみることにした。国道を越え、しばらく進む。あれ? 城へ着く前に別の関連スポットが出てきたぞ。

カトリック高槻教会。本州の教会としては珍しく(?)、なかなか風格のあるデザインの聖堂が正面にどんと構えている。そして付近には、おそらく高槻でトップクラスに著名な歴史上の人物を語り継ぐものが設置されている。

高山右近ですね。戦国時代、キリシタン大名として名を馳せながらも、晩年は国外追放されて不遇のうちに亡くなった武将。

信仰を守るために地位も財産も捨てた彼を讃え、像や石碑などが敷地内に複数。聖堂にも名が冠され、終焉の地となったマニラの教会を模したデザインとなっているそうだ。

そんな右近さんが城主を務めたのが高槻城。城としては現存しないものの、跡地はきっちり公園として整備されている。

地図と解説によれば江戸期からあんまり道が変わってないこともわかり、城が大事にされている感がなんとなく伝わってくる。公園周囲には学校があったり市民会館を建て直し中だったりしつつ、道路脇の石積みが石垣を想起させるような造りでもあり。

というわけで城跡公園。

入って早々に、教会のとはまたちょっと違う雰囲気の右近を発見。なんか強そう。奇跡起こしそう。人によっては生田斗真さんの顔が浮かぶこともあったりしますかね。と、岡田准一さんの顔も一緒に連想しながら。

右近が見守る公園を、ついでにちょっと散歩。

当時から残る遺構は多くが姿を消したが、公園の中心部は比較的和風のしつらえ。城があった頃の雰囲気を想像しながら歩くのもまた一興。東側は遊具の置かれた区画で、お子様のはしゃぎ声も聴こえる。

片隅には小さいながらも梅園。見頃を過ぎたものもある中、一部はなかなかの咲き具合。

にわか関西民ゆえ、高槻という土地に対するイメージは漠然としたものしかなかった。実際に歩いて、解像度が少しは上がったかな。ではそろそろ駅に戻って、もともとスケジュールに入れていた訪問先へ向かうとするか。

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