欧羅巴円舞曲 II ウィーンの香り (27) Wien Hauptbahnhof : 5

自宅設備で気になる問題が数日前から出ていたので、ぼちぼち直してもらおうと管理センターに電話。すると設備担当に取り次がれ、さらに下請けからの電話で状況確認、そして孫請けからの電話で日時折衝。日本の仕事はたらい回しでできている、のか?
さて欧州旅7日め ÖBB の部後編。ちゃんとした撮影は実質これでおしまい。

そうこうするうちに、背後にはまた別の列車がいつの間にか入っていた。

RJ 748 ザルツブルク行きと思われる。が、それより機関車がポリスじゃないすか。

先日見かけたパトカー柄とはまた違う個体のようで、なんとも派手。ちゃっかり Railjet をあしらった景色を、警察の中の人と一般市民が微笑みを浮かべて眺めるという、どっかの絵画みたいな柄だった。

ちょっと目を離した隙に、また観たことのなさそうな貨物がしれっと通過。ハンガリーなのに ÖBB グループとはこれいかに、と思ったら話は単純で、MÁV Cargo が民営化後 ÖBB の貨物会社 RCA に買われて今に至る。他にもチェコやスロバキアの貨物会社も同じ傘下らしいんで、鉄道貨物界では帝国が復活したようなもんである(のか?)。

と、そこへまた新たな列車が。

また観たこともない柄が来たなぁ。いや待て。問題は機関車じゃないぞ。

なんすかこの客車。まずその文字が何語かわからん。かろうじて schlafwagen はわかるけど、ってことは多言語表記か。あとその国籍すら見当つかない鉄道会社っぽいロゴ。昭和センスに通じるものがあるけど、で、どこの御方ですかね。

いったいこの列車は何なのか。その答えを、窓越しのサボのようなものが教えてくれた。

西駅発、ブダペスト経由、最終的にはなんとブカレスト行き。もし終点まで行くなら大変な長旅(翌日16時着)。
しかしこんな列車知らなかったなぁ。それもそのはず、あとで調べたらこれは1日に数本しか設定されていないレア種別「D」。あえて日本式に言うと急行に相当。他にはブダペストやベオグラードなど、ガチな東欧諸国ばかりが行き先に設定されている。特急相当の Nightjet 価格まで上げられないから急行据え置きなんかな。

ということで、この初見車両はルーマニアの所属だった。CFR(ルーマニア国鉄)の Călători(旅客会社)。

行き先がレアなのか、それともお値段が魅力なのか。これまた多くの人が大荷物で乗り込んでいく。

奥の車両は、窓割りで判断すると座席車に見える。まあ NJ だって座席車あったし、欧州民は旅に関しては結構タフなのか。

なお schlafwagen には他にフランス語・ルーマニア語・イタリア語が記されていた。現行の運用範囲はともかく、昔はさらに広い範囲を行き来していたのかもしれない。

そしてさっきの機関車はなぜかハンガリー所属。統一性はそんなにない。まあ旅程の4割くらいはハンガリー走ってますけど。

どの列車も定刻から10分程度遅れが見られるのは、やはり夏休みの多客によるものだろう。この夜行急行も例外ではなく。

客車も多国籍(水色のは MÁV 車)な不思議な列車を、ホームの端から見送った。

もうすぐ20時。さすがに陽も沈みかかっている。宿に帰って、目が覚めたらもう帰国の日。早いもんだ。

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