欧羅巴円舞曲 I ブダペストの空 (5) Széll Kálmán tér

通帳記入がてら散歩に出る。仕事で出かけることがなくなった以上、買い物やらなんやら「出る理由」は自分で作ったほうが健康にもよかろう。できる限り出費を抑えるのが目標。いかにも暑そうな時間帯を選ぶと、おうちの冷房代浮くかな?
まあそれはさておき、欧州旅はそろそろ本格的にでんしゃモードへ。

ともかく、国会周辺にいても電車は来ない。少し北上すると、運行中の路線がある通りに出た。

あーやってるやってる。だが、こちらにも残念なお知らせが少々。その内容は、電光掲示板の一番下にも。
ブダとペストを半円状に結ぶ市内有数の基幹路線・4番と6番が、つい数週間前から一部運休になってしまった。どうもブダペストにおいては既に夏休みのため、通学需要が減ってる間に地上設備の大規模更新をやるらしい。なんてこったい。いや、更新は結構なことだが、なんとも間の悪い。

よって、ルートの大半を共有する両系統は、北はここから2つ東の Oktogon まで、工事区間を挟み南側は Harminckettesek tere 以遠、の2つに分離しての区間運転中。何が残念って、本来なら宿の最寄り駅も経由するんだよ。もっとガンガン乗るはずやってんけどなぁ。しくしく。

と、出発直前になされた変更を嘆きつつ、とりあえずこれに乗って先へ進もう。

区間運転電車の終点は、ブダ側において大変重要なスポットであった。

Széll Kálmán tér という。もちろん広場(人名由来)。共産時代はモスクワ広場と言われていたそうで。
しかしここはただの電停ではなかった。どういうところなのかを端的に示すのがこちら。

わー。わかっちゃいたけど膨大な系統番号バリエーション。しかも大半が5分以内の発車。
実はここ、市内でもトップクラスの交通結節点でございまして。電車だけでも常時6路線、プラスこの日はイベントだか工事だかの影響で迂回中の2路線。さらにバスも加わってこんなことに。

ちと話が逸れるけど、電車バス地下鉄等に関する事業者について、把握できた範囲でメモ。市内交通は長らく BKV(交通公社)が全般を担ってきたが、サービス向上目的で 2011 年に BKK(交通センター)という子会社ができた。以降、BKV は設備の所有、BKK が運営全般を担当するようになったっぽい。実際、きっぷ・時刻表・運行情報など、乗客が使う部分はほぼ BKK 管轄。きっぷにも電光掲示版の枠にも BKK しか書いてない。
てことで、以降めんどくさいので BKK で統一します(これが言いたかった)。

でだ。当電停がどういうところなのかは、後日撮った写真の方がわかりやすい。

見えてる範囲が全部同一電停と言えば規模が伝わるだろうか。巨大な三角地帯を囲んで、3辺すべてにのりばがある。移動ルートはほぼフラットで乗り換え自在。

三角地帯のど真ん中に地下鉄駅。奥の方にはトイレや売店も。ちょうど BKK ができた頃、民主化後だいぶ経って広場名称が元に戻ったのを機に、広場と電停まとめて整備したようだ。

そんな場所なので、方々からいろんな電車が来る。しかも形式が豊富。

最新鋭の CAF Urbos 3。これは短い5両(これでも短い)。

国内企業 Ganz の CSMG。

そしてご近所さんから調達した Tatra の T5C5K。

以上のようにとっても便利で楽しいスポットなのだが、残念ながら今回はここでゆっくり撮る時間があまりなかった。次回の宿題か。こうして旅するごとに宿題が増える法則。

我々は次の目的地へと向かうべく、売店で水を買い、そしてタトラばっかり来る系統に乗り込んだ。

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