違いのわかる旅 (3) 特上の味わい

今週末はあえて予定を一切入れていない。ちょっと最近出費が多めだからおとなしくするって側面もないではないが、週末のうちに済ませたほうがいい用事がありましてね。年末年始に向けての準備でもあるんで、真面目にやるのだ。
さて10月の松阪ちょい旅、ここが本題。

お昼ごはん。実はそれこそが今回の松阪訪問目的であった。

どーん。城からもバッチリ見えていた、この立派な建物。
松阪といえば牛。我々の胃袋年齢を考慮するに、チョイスすべきは焼肉よりすきやきと判断。その結果、市内有数のすきやき店として真っ先に名が挙がったのが、こちらの「和田金」さんであった。なお次点はさっき通過した「牛銀」さん。

確実に食べたいので、あらかじめ数日前に電話予約を入れておいた。13時半ならいけるとのことで、ちょい前に現地入りして案内を待つ。

ロビーの時点ですでに漂う格の違い。

幸い10分もせずに呼ばれ、エレベーターで階上へ。個室満席の場合は大部屋という話もうかがっていたが、無事に個室が取れたようだ。

うん。自腹でこういうタイプのお部屋でお食事、泊まりがけの旅を除けばあんまり例がないね。

同店ではすきやきのことを「寿き焼」と表記する。コースは松竹梅の3つ。ここは思い切って一番いいのを頼む(松:1人18,200円+サービス料)。

コースなので前菜がいくつかついてくる。どれも牛。

肉のすまし汁は珍しいのでは。レアで出されるので、硬くなる前に食べましょう。

そぼろ煮やゼリー寄せなどをいただく間に、中央でセッティングが進む。

テーブルの真ん中に囲炉裏がついてましてね、そこに炭を積むわけですよ。ただこれが本格的に火が回るとめっちゃ火の粉飛ぶ。バンバン飛ぶ。仲居さん熱いやろなぁ。彼女の存在もまた同店の特徴のひとつ。仲居さんが肉も野菜も全部焼いてくれるのよ。

そんな中、いよいよ主役登場。

っていや肉でかいし! 1人あたり2枚いうても1枚の面積めっちゃあんのよ。そして松だけあって見事なサシ。

三重県なんで焼き方は関西風。牛脂ひいて肉のせて砂糖と醤油かけるスタイル。
ほどよく焼けるのを仲居さんが見計らい、取り分けてくれた。うおー。大変おいしゅうございます。さすがブランド牛の王者。この喜びを仲居さんにもお伝えしたいのだが、なにぶんこのご時世、マスクとった状態でべらべらしゃべるのも憚られる無念。それ以前に慣れないシチュエーションで緊張しているともいう。

もちろんお野菜も綺麗に並べてしっかりしみしみに。肉の旨味もあって、何食べてもうまい。ごはんも進む。

ふぅ。ひと息ついていたら、おまけが出てきた。

まだ残る炭火を使ってミニ餅。

そして最後にデザート。生のちゃんとしたメロンもだいぶ久々に食べた気がするぞ。
こうして、あっという間の1時間。そもそも電車撮るついでに牛でも食べるかというノリのはずが、いつの間にか「10月やし結婚記念日枠で豪勢に松阪牛の会」に変わっていたわけだが、このためにわざわざ足を運んだ甲斐は存分にあった。

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