異邦人、香港に願う (5) 澳式早餐
13 Nov 2019
デモに関係するニュース記事を連日読みあさってしまうんだが、今週に入ってふと気づく。週末しかやらんもんだと思ってたのに、最近平日もずっとやってません? 週末さえやり過ごせばまだなんとかなった先週って、もしやとても運がよかったのでは…。
とかなんとか気を揉みつつ、そんな香港2日めの朝ごはん。
翌朝。例によって今回も、朝食は宿ではなく好きなものを食べに出かけるスタイル。九龍公園の南側、飲食店がいくつか点在するエリアで、選んだのは別の理由でメモしておいたお店。
iSquare の裏手付近にある「澳門茶餐廳」さん。名前から察しがつく通り、本来はエッグタルト購入先候補としてチェックしていた。おもてに朝食メニューが出してあったので、こちらに入ってみる。
7時台後半。店内はめっちゃ空いていた。人気の有無ではなく、香港民にとって日曜朝としては早すぎるのであろう。
店名にマカオと冠するだけあって、香港のそれとは明らかに異なるインテリア。まだマカオ行ったことないけど。香港行くたびに発生する宿題に「マカオ見物」も含まれている。
朝専用メニューから、それぞれ違うものを頼んだ。
自分は練乳をかけたパン($21)。この形状、要はハンバーガーのバンズである。
なぜか金属カップに入った、香港定番の甘めミルクティー(ホット$21)。そして店のおばちゃんの押しに負けた、予定外のエッグタルト(1個$10)。表面に焼き色をつけるマカオ風仕上げで、中身はほぼプリン。
旦那さんのオーダーはフレンチトースト($32)。一見シンプルなパン1枚かと思いきや、実は内側にぎっしりサンドされたピーナツバター。うまいけど重かったとのこと。
ともあれ、朝に甘いものでエネルギーチャージを効率よく行うのはいいことだ。
ごちそうさまでした。iSquare を回り込んで彌敦道へと進み、到着後ほどなく旦那さんが違和感を持った景色の例を記録。
ゴミ箱がない。
香港を歩けばどこへ行っても見かける、オレンジ色のだるまさんに似た形状の円筒。アレが、少なくとも主要な繁華街からすっかり姿を消している。行き場をなくしたゴミは、お役所の清掃部門と思われる人々によって片付けられていた。ゴミに火を放たれる危険性など、デモ対策のためだろうか。翌日は他の場所でちゃんと置いてあったから、一時的な撤去かもしれん。
デモの影響は他にもあちこちに。
尖沙咀駅の一部出入口は封鎖。バリアフリー対応箇所を含め、いくつかが使えなくなっている。
港鐡(MTR)も警察に協力的な体制派とみなされ、攻撃対象となってしまった。運行妨害や出入口の焼き討ちなどがたびたび行われ、区間運休や駅閉鎖(電車は通過扱い)が頻発。今後の状況次第で、いつどこが使用停止になるかわからない日が続く。
そして中央分離帯のブロックなど街のあちこちに、黒スプレーを使って英字や繁体字で民主派の主張が記されている。…ん? それはもしかして「いつやるか、今でしょ」(意訳)なのでは。林先生か。
一旦お宿に戻り、撮影機材を持ったら島に渡ろう。今日はバスに乗るぞ。
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