異邦人、香港に願う (6) 特快巴士

普段の会話の展開などふとしたきっかけで、往年の著名な映画音楽をヘビーローテーションする会が開かれがちな当家。本日は主にターミネーターのアレ。デデンデンデデン。日によってはボディガードやタイタニック等々。そういう便利な CD ないかな。
では引き続き、まだましだった香港2日め。

地下鉄で海を渡り、中環で下車。エア快の香港駅が入っている IFC と隣接したビル群・交易廣場(Exchange Square)地上階のバスターミナルにやってきた。

ビルの間を広大なデッキが埋めていて昼でも暗いのはさておき、ここから本日のメインイベントへ向かうバスが出る。

シティバス(城巴)260 系統。特快って書くと中央線感あるな。めざすは終点の赤柱(Stanley)。
赤柱へは複数系統のバス(他は6系統や6X系統)が運行しているが、都市部での停車駅が少なく有料道路区間の長い、この特快が最速。その分お値段も多少上がるが、といっても片道 $11.4(当時約 160 円)。ケチるような額ではない。運行頻度も多く、特に日曜の昼間帯は10〜15分間隔で動いているから、時刻表を観ずに来ても大丈夫そう。

休憩に出ていた運転手さんが戻ってきて、乗車開始。前扉から入ってオクトパスで運賃をピッと払ったら、すぐさま2階に上がって最前をゲット。遮るもののない大窓で、景色を存分に楽しむとしよう。

ベストビューポジションを確保したところで、張り切って一眼をスタンバイ。ほどなく発車、まずは一般道を東へ進む。

昨夜は沿線が荒れていた中、今日のトラムは動いているように見える。時折電車とすれ違うし、電停に待ち客もいるし。街へ戻ってきた時にも平常運転だといいのだが。

銅鑼湾の手前から、南下する有料道へとアプローチ。

跑馬地の競馬場やその内側に設けられた各種グラウンドを横目に、香港仔隧道(Aberdeen Tunnel)に入る。

全長 2km 程度のトンネルをさくっと抜け、料金所を通過。そもそも海外で高速道路を使うことはめったにないが、こういう地上設備のあしらいはどこもそんなに変わらんね。

有料道はさらに島の南西部へ続くが、我々のバスはもうひとつの道で南東へ。

260 系統が使う停留所の大半は、トンネルの南側 10km ほどの区間に集中している。時には海岸線近くまで下り、またある時には高台の中腹を縫うように走る。

そして同じようなバスとすれ違う。って結構カツカツやなー。屋根や窓ガラスが枝に当たっても、どうということはないらしい。

ふたつの湾を経由し、山沿いの道をくねくねと行く。木々の合間に時折のぞく海。

こうして、30分ちょいで終点のバス停・赤柱村に到着。通常の所要時間は1時間という話だったが、よほど運行がスムーズだったのか。

「2階建てのバス」という、いかにも元イギリス領らしさを受け継ぐ香港の路線バス大手。当家は香港4度めにしてこれが初の乗車だった。自分にとって必要な路線さえ事前に調べておけば、便利に使えそうだ。

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