欧羅巴円舞曲 I ブダペストの空 (28) Ráday utca

少し前「うまいカレーが食べたい」て話になったので、地元付近にカレー屋があるのを思い出して初訪問。実際18時半過ぎると行列ができる人気も納得するおいしさではあったが、セットが大盤振る舞いすぎて食べきれず。次は単品で頼もう。
さて欧州旅3日めの締めも食事のお話。

夕方。そろそろごはんに行くとしよう。宿の近くから出ているバスはものすごく系統数が多く、特に地下鉄1駅隣の Astoria まではもういくらでもバスが来る。とりあえず適当に乗って2区間、電車に乗り換えて1区間で Kálvin tér に到着。

まだまだ明るいが、これでも「もうすぐ18時」である。ヘルシンキほどじゃないけど夏の昼は長い。

今日の夕飯エリアは、前日の Váci utca よりさらに飲食店が多く並ぶ Ráday utca という通り。

地元料理に海外料理(少なくともピザとフォーは見かけた)、バー・カフェ・おやつと業態バリエーションも豊富。食べる目的なら Váci よりこっち来た方がいいと思う。
で、チェックしておいたお店はどこだ。約 1km ある通りの3分の1ほど歩いても見つからない。地図上ではもう通り過ぎているはず。首をかしげながら来た道を少し戻ると、ようやく発見。お店の人に声をかけ、テラス席についた。
いやしかし、この店名の見つけにくさは是非お伝えしたい。どこに書いてあるでしょーか?

テラスの屋根ではない。テラスと建物の間を歩いてたんだけど、屋根の “Sió”(ジュースのブランド)の存在感が圧倒的すぎて他の文字がまるで目に入らなかった。スポンサーも良し悪しやな。というわけで正解は壁の赤い看板最下部。

“Vörös Postakocsi”。あ、上の方に店名書いてあるね。まあなんだ、事前にちゃんと場所を確認してから行きましょう。

グヤーシュは前日これでもかというほど食べたので、それ以外で各自1品を決め、ついでにお飲み物。

地ビール Dreher と自家製レモネード。後者が 500ml と少々多めなのは、前日 300ml のりんごジュースが少なくて苦労した反省から。あ、でもこのお店の料理は一般的に適量だったよ(小食の我々にはそれでもやや多め)。

ハンガリー風フォアグラ。フォアグラ自体人生で数回しか経験ないが、日本のものよりしつこくなく、まるで普通のお肉のような感覚でいただけた。なおソースはパプリカベースのトマト味(思い返すとなんかグヤーシュスープっぽい)。
実はハンガリーも著名なフォアグラ産地。おいしさの理由は地場産ならではの鮮度に加え、安価なアヒルではなくガチョウを使用しているからではなかろうか。

旦那さんのは、マンガリッツァ豚のハニーマスタードソース。食べられる国宝として名高いブランド豚だけあって、こちらも大変おいしかった(ひとくちもらった)。
ふぅ、満腹。ゆっくりしていたら、お店の人がお飲み物を勧めてきた。せっかくなのでエスプレッソを。もちろんただではないので売上アップの一工夫なんだろうが、食後にすっきりさせるのはヨーロッパ料理の知恵かもしれん。

満足したところで、帰りはあえて別のものに乗る。全4系統ある地下鉄の中、M2・M4 は乗車済、M1 は翌日乗車予定。そこで、ここまで縁のなかった M3 をわざわざ使ってみようという次第。

通路の時点で早速「営団」を思わせるレトロさ全開。期待通り。というのも、古くてなんぼの M1(詳細は後日)を除いて徐々に近代化が進められているんだが、M3 だけ大幅に遅れをとっている。だから今まさに大工事中で空港アクセスに影響してるわけで。

なんだろうねこの親近感。昭和の地下鉄駅あるある「細長い板で天井や柱を覆う工法」の効果か。

めちゃくちゃ味のある方面看板。いいねぇ。他の駅でこんなん観たことない。

残念ながら車両写真をまともに撮れなかったんだけど、形状が明らかに違うのはおわかりいただけるかと。なんとソ連製。少し前まではいかにも共産圏な無骨な色合いだったらしい。

1駅だけのおためし乗車で M3 とは別れ、地上からバスで宿に戻ってこの日の旅程は終了。たまった疲れは明日ほぐそう。

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