あたらしい旅行様式 (11) 異人の棲む園・3

少し前に実家から果物がたくさん届いたんだが、岐阜親族からの梨に混じってなぜか柿。ご近所さんからもらったぽい。数個はデザートに、でも追熟のスピードが速いので生食断念。煮詰めてジャムにした。パンやヨーグルトのお供で消費しよう。
さて夏の長崎、グラバー園めぐりの巻ラスト。

リンガーさんちのお隣に、旧オルト住宅(重要文化財)。

って、あれ? なんか足場のようなものが見えるぞ。ちょうど修繕工事の最中だったようだ。

平屋ながら部屋数多めの広いおうち。正面がテラス状になっていたり、応接間がしっかりしていたりと、お隣との共通点もあれこれ。

幸か不幸か工事中だったことにより、壁の構造が垣間見える一コマも。文化財の修繕とは復元作業でもあるだろうから、工事の際に工法やノウハウが蓄積されていく面もあるね。

順路のいちばん奥に、旧スチイル記念学校。

学校名をたびたび変えつつ形を保たれ、最終的に寄贈された移築物件。現在は展示スペースとトイレが主な用途で、ちょうどいいから我々もここで拝借。

そこからは来た道を半ば戻るような形で進み、オープンカフェなどのある広場を経由。つきあたりにあるかつてのレストラン・旧自由亭は、一部がカフェとして使われている。

大事なことなので2度言うと、ここはグラバー園。その名を冠した旧グラバー住宅(世界遺産)が、満を持して最後に登場する。のだが。

うん。知ってた。去年からずっと絶賛工事中。出発前からそれを承知で来てます。

後世に長く残すための保存修理なので、大規模かつ長期に渡るのはやむを得ない、というより当たり前。しかし、この状態を「工事の様子を間近で見ることのできる貴重な瞬間」て表現するやつ、過去に何度か覚えがあるぞ。どっかの鉄橋とか、どっかの城とか。

本来の姿が中華街近くのコインパーキングにあったんで、とりあえず代理で出しとくわ。

進捗が予定通りなら、そろそろ工事が終わっている頃合い。また来る機会はあるだろうか。ともあれ、グラバーさんの功績と暮らしぶりに思いを馳せつつ、見学終了。
出口への動線は、ちょっと毛色の違う演出が施されていた。

洋館群をいくつも観てきたところで、最後に通るのがなぜか長崎くんちの展示。長崎伝統芸能館といって、各町ごとに趣向の凝らされた山車などが置かれている。奥のスクリーンでは実際の祭り映像も上映。
既出の通り今年は昭和63年以来の中止。地元のみなさんは、次の開催が待ち遠しい1年を過ごすことだろう。

なんだかんだで、もうすぐ11時。暑いな。ちょっと冷却するか。

店頭で声をかけてきたおっちゃんのお誘いに乗って、ざぼんソフトをいただく。

朝いちよりは徐々に人が増え、店も開いてきた。とはいえ、これだけの有名観光地にしてはまだまだ往来が少ない。

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