舟とともにある家 (2) 鳥達と戯れる・2
19 Oct 2019
あいにくの雨が時折強く降ったりやんだりする中、でも家にいてもひまなので、散歩ついでにちょいと見物に行ってきた。これまで行ったことのない、全国規模らしき催し。観るだけなら無料ということもあり、お手軽で短時間ながら意外な楽しさがあった。
さて引き続き伊根湾の船の上から。
いかんいかん、本来の目的を忘れるところだった。遊覧船に乗ったもともとの理由は、海から舟屋を観てみるため。
その名の通り、舟のガレージが標準装備となっている舟屋。陸上の道からバスや車でアクセスできるとはいえ、この独特な設計が生まれた当時は、メインの交通手段はきっと水運だったことだろう。そういう意味ではこっちが「おもて側」。
山と海に挟まれたわずかな空間に、みっちり並ぶ様子は壮観。
船は湾内をぐるり、東から西へ反時計回り。漁業の町らしい景色が続く。
波が高くなりにくい環境を利用して、いけすで養殖も行われているようだ。
個々で所有する船は昔より大型化がじわり進み、舟屋に入らなくなって屋外に係留したものもよく見かける。うん、その高さは入らんね。
各戸で海に面するように建てれば必然的に1戸あたりの間口は狭めになるから、京町屋ほどではないにしろ建物は細長くなる。そんな家はどれも似たようなものかと思いきや、屋根の妻面処理が異なったり、そもそも1フロアあたりの高さも均一ではない。それぞれの都合や懐具合によって、少しずつ違いが出たのだろう。
とはいえ、基本機能であるところの「ガレージ出入口の屋根の向き」はほぼ足並みが揃っている。
建物鑑賞に興じていると、忘れた頃に割り込んでくる鳥さん。
結局、一部は進行中ずっとついてきた。
あの一角は海に面してるんだかしてないんだか微妙な上に、やたら綺麗。リノベではなく新しく作った公設民営の観光施設であることは、のちの陸上散策で判明。つーか前回来た時点ですでにあったっぽい。見逃してたか。
釣り人もぼちぼちいらっしゃる。釣れますかー。
もうすぐ端午の節句(訪問日:5/2)。こいのぼりを掲げるお宅もあった。正直言って人口は減りつつあるものの、住み続けている人は間違いなくいるわけで。
こうして、20分少々の船旅を満喫。スタート地点の船着き場へと帰還。
15分後に出た次便とすれ違う。かもめさんたちは再びえびせんをゲットすべく、あちらへ照準を移して飛び去った。
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