オトナの修学旅行・斑鳩編 (2) 国家の宝を残す

昨日今日と金融機関に行きまくり。もちろん原因は例のアレで、幸い当家で各自複数保有する口座は無事な模様。防御力上げるきっかけをもらったと考えておくとしても、なんで自分が使ってないサービスの不備に振り回されんといかんのだ。
では引き続き先月の法隆寺から。

それにしても人が少ない。ちょっと間合いを計る程度で、いとも簡単に無人の写真が撮れてしまう。開門したての早朝どころか正午も近いというのに、写真素材と見紛う綺麗な構図で撮り放題。カメラ使いとしてはうれしいが、観光地としてはなんともはや。

まあそれはさておき、五重塔と金堂の間を抜けて、奥へと進む。

正面にあるのが大講堂。もとは回廊外に単独で建っていたのを、平安期の再建時に回廊と連結したという。細かいことを言うと、手前にある銅製の灯篭は葵の御紋つき。

大講堂から逆光承知で回廊内を見渡す。見えているもの国宝だらけ。

撮影禁止の堂内は、仏像に逐次手を合わせながら粛々と。西から東へ抜けて、回廊を歩きながら伽藍内を観察。

中央2つの建物は、それぞれ異なる形で屋根を支える柱がデザインされている。五重塔のは比較的おとなしい見た目。

一方で金堂のそれはというと、軒の中央近くまで大きく外に出た位置に柱が設けてある。これも年代は不確かというが、龍の立体感がとても目をひく。

砂利を踏まず綺麗に保つ意図と、この暑い中では日陰を歩きたい心理。回廊はいずれにも適う。

その柱も状況に応じて補修を重ねたのだろう、傷んだ部分を切り出して新しい木をはめこんだ形跡があちこちにみられる。足元まるごと取り替えたものから、部分的にうまく抜いたパズルのような箇所まで、手法はいろいろ。

格子越しに見えるのは、かつて僧房(お坊さんの生活の場)だった東室。緑がまぶしい。サングラスしてきて正解。

拝観料と引き換えにもらったチケットは、入鋏する箇所が3つ作ってある。1つめの西院伽藍を出て、北東側に位置する大宝蔵院へ向かう。

伽藍の南東に面したところに、ちょっとした池と手水舎。池のほとりに立つ碑を現場ではちゃんと読まなかったが、あとで確認したら「柿くへば鐘が鳴るなり法隆寺」。子規さんやないですか。こんなところで松山と話がつながる。

第2チェックポイントはこの奥。外観写真がないのは、すぐそこの検札の時点で撮禁マークが出てたから。

大宝蔵院はその名の通り宝物展示場で、法隆寺においてはめっちゃ新しい平成オープン。順路はバッチリ空調完備。涼しくてとてもよいのだが、展示物保護のためかなり暗い。普通の眼鏡を車に置いてきたのをここだけ後悔した。
中央の百済観音堂をはさんで回廊状の建物内を、じっくり観て回る。当家的にいちばんの目玉はなんといっても、玉虫厨子。玉虫の翅を装飾に使ったことで有名なあの厨子の実物である。上から下まで精緻な細工が施されており、これに七色のキラキラ玉虫デコはさぞかし華麗であったろう。

見応えあるコレクションを堪能して、最後のチェックポイントをめざす。

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