オトナの修学旅行・斑鳩編 (1) 最古の寺に詣る
7 Sep 2020
いやしかしなかなかに巨大な台風でしたなぁ。当家周辺では通過後に瞬発的なのがどっと降ったくらいで、多少の風を除けばとくに影響なし。といっても九州にはそれぞれ親族が暮らしており、むしろそっちが案じられるところではあるわけで。
さて今回は8月後半、やっぱり思いつきの日帰りちょい旅について。
これといって事前に予定を立てていなかった週末。どこへ行っても暑いのは一緒ならばと割り切って、たびたび候補地に上がりながら「また今度」になっていた場所へ向かった。
係員に誘導されるがままに入った、参道沿いの駐車場は余裕の空車。参道もちょいちょい無人の瞬間が訪れる。猛暑で敬遠されがちな地理条件を差し引いても、おそらく例年通りの光景と異なるであろうことは想像に難くない。
と、いうわけで。過去に何度かやっております修学旅行再履修シリーズ、今回はこちら。
法隆寺である。
中学時代の「修学旅行のしおり」に訪問先としてバッチリ記されているが、東大寺同様ろくに記憶なし。感想欄に「雨がひどかった」しか書いてない時点でお察しください。なお、旦那さんは訪問経験なしとのこと。行き先の取捨選択は学校によるわな。
南大門をくぐって、さっそく境内へ。
まっすぐ伸びる石畳に向かって右側、脇へちょっと外れたあたりで撮った集合写真が手元に残っていることを、帰宅後に確認。確かに来ていたようだ。
寺務所をはじめ、数ヶ所に住居表示のプレートが出ている。表記はズバリ「法隆寺山内1-1」。ひとつの寺のためだけにある町名。
東院伽藍へ向けてまっすぐ続く道は、あとで歩くことになる。
まずは、世界最古の木造建築からなる西院伽藍を拝見しよう。
中門の左手へ回り込むと、拝観料を納める窓口がある。
当寺はありとあらゆる箇所が国宝&重文のオンパレード。モノがモノだけに、維持費も馬鹿にならないはず。その財源だと思えば、東院など込みでおひとりさま 1500 円も頷けるものがある。
回廊内へ足を踏み入れるとすぐ、「これぞ法隆寺」な二大建造物がお出迎え。正面から向かって左に五重塔、右に金堂。これがいわゆる「法隆寺式伽藍配置」ってやつですね。四天王寺式と比べると、同様に聖徳太子ゆかりの寺でも違いは一目瞭然。
木造の五重塔としては世界最古。屋根や本体幅が上層に行くほど小さくなるよう造られているとのことで、遠近感でさらに高く見える効果も狙っているのだろうか。
基本デザインは共通ながら、対照的にどっしりとしたフォルムの金堂。具体的にいつ建ったのか正確には特定されていないらしいけど、おそらく西院の中ではもっとも古いのではないかと言われているようだ。
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